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建通新聞社四国
2014/03/14

【高知】県内初のシェルターを6月に公告

 高知県危機管理部は、南海トラフ地震に備えるモデル事業として、室戸市佐喜浜町都呂地区に、県内初となる津波避難シェルターを建設するため6〜7月に公告する。2014年度当初予算案では工事費1億1141万円と15年度の債務負担行為として工事費2億1148万円を設定している。
 今回建設するシェルターは、平地が少なく背後の山を有効活用できる都呂地区の地形に合った崖地用を採用。横穴式のトンネル部とらせん階段付の立坑部からなる。
 トンネル部の概要は、延長32・6b、幅員3b、高さ3.5bで、このうち避難可能部分は延長23・8b、71・4平方bで収容人員は71人となる。入り口には二重の止水扉を設置するほか、入り口の前には、津波による漂流物から扉を守るため高さ4b、直径1bの衝突防止柱を3本設置する。奥には仮設トイレも設ける。立坑部の概要は、高さ23・9b、直径2・5bでらせん階段を設ける。
 立坑部の上には、自然地形を生かし、50人程度が避難できる高台を整備する。高台にはシェルターが最大24時間発電できる発電機室を設ける。
 建設地は、室戸市佐喜浜町都呂の教育集会所北側斜面。都呂地区は、南海トラフ地震発生時に10〜20分で30aの津波が到達し、最大で5〜10bの津波浸水深になると想定されている。海と山の間の狭い平地に古い住宅が密集しており、地形的に避難路や避難タワーの整備も難しく、住民の高齢化も進んでいるため、県が行うモデル事業として津波避難シェルターを整備する。
 実施設計はオリエンタルコンサルタンツ(高知市)が担当。