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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/04/02

【群馬】太田市が世良田で新規事業計画

 太田市の清水聖義市長は、世良田町の南部で新たな農業農村整備事業を計画していることを明らかにした。区画整理工などのほ場整備を考えており、対象面積には約100haを見込んでいる。地元の同意や調査などにそれぞれ数年ずつかかると見られるが、市は県営事業として実施したい考えで準備しており、2016年度までの予定で進む世良田地区北部での農地整備事業などに続く大きな事業となりそうだ。

 清水市長は農業政策に力を入れるなど、「農産物の太田市ブランド化」に取り組んでいる。今回の世良田町南部は、平坦な土地にほ場が広がるものの、それぞれの区画が小さく農道も十分な整備が行き届いているとは言えない状況。市長は、これを一区画100m×300mの単位に大規模化し、国際化に対応できるような野菜作り拠点にしたいと表明している。
 対象となる100haは、国道354号と主要地方道伊勢崎深谷線および一級河川早川に囲まれた土地。農地を囲むように舗装道はあるが、それぞれの区画へと続く道は敷砂利が多い。
 区画を大きく成形して農道や排水を整備すれば、営農効率の大幅な向上が期待できる。市は土地改良区の役員に続き、それぞれの地区で事業説明会を開始している。
 太田市内では、県営の大きな農業農村整備事業が進行中、あるいは今後予定されている。まず世良田地区では、国道354号の北側を対象に昨年度着工した農地整備事業があり、約70ha(水田65ha、畑5ha)の区画整理工のほかに道路工、用水路工、排水路工などが行われている。16年度の完了を目指し、全体事業費には14億2780万円を見込む。昨年度末時点での事業費ベース進捗率は32・7%に達している。また、大久保町など藪塚西部地区の130haでは、農用地の排水対策や自然環境の保全が計画されている。昨年度は市が基本構想を作成し、本年度から県東部農業事務所農村整備課へ引き継がれ、15年度まで県営調査を実施する。事業化した場合、水路兼農道や自然環境の保全と地域の憩いの場所となる公園を整備することになり、工事には数カ年を要すると思われる。
 世良田地区の南部で、ほ場整備事業が開始されれば、これらに続く主要事業となり、事業費も大きくなると予想される。