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建通新聞社
2014/04/09

【大阪】5月にも整備方針案 近美違約金延長で大阪

 大阪市は、近代美術館用地にかかる違約金の指定期日について、9月末までの再延長が認められたことを受け、今後、新美術館の基本計画(整備方針)策定を急ぐ。5〜6月に整備方針案をまとめ、パブリックコメントを実施した後、9月末までに基本計画として策定、公表する。2014年度は基本計画策定後、事業スキームの検討業務を外注し、早ければ同年度中に事業者公募までこぎ着けたいとしている。
 近代美術館用地は、大阪市北区中之島4丁目で市立科学館北側にある敷地1万6900平方b。新美術館を13年3月末までに建設する条件で、市が国から購入したが財政事情などから事業が遅れ、いったん14年3月末までの延長を申請し、さらに6カ月の延長が決まった。
 今回の延長申請では、新美術館の開館時期や大まかな施設規模を盛り込んだ基本計画の策定が条件となった。
 このため市は、13年度に昭和設計(大阪市北区)で実施した基本計画策定調査の結果を踏まえ、庁内で整備方針案を検討。9月末までの基本計画策定を目指す。策定後には、事業スキームの検討に着手し、まとまり次第、事業者を公募する。併せて、指定期日の再々延長申請を行うスケジュールを組んでいる。
 事業スキーム検討業務の委託費は5月補正予算に計上する予定。
 新美術館の初期投資額は、昨年12月の予算ヒアリング時の想定で、整備費に121億円(工事費111億円、設計・備品費10億円)を概算。隣接地の舞台芸術総合センター用地を売却し、新美術館の財源として確保するスキームも示されている。
 担当者は、「14年度に設計者だけの公募を予定していたが、設計・施工を含めた事業者公募の可能性も出てきた」としており、スキームが固まれば、一気に事業が動き出しそうだ。