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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/04/14

【群馬】「峠の湯」建て替えへ 事業費9億円超え

 安中市は、昨年火災被害に遭った日帰り温泉「峠の湯」を建て替える。3棟あるうち、中央の建物を建て替えるとともに、内装などが被害を受けた残る2棟も改修する。現在は設計を進めており、今夏に着工し、来年度中のオープンを目指す。本年度の当初予算には事業費9億3888万7000円を計上した。

 所管する地域振興課によると、設計は核建築研究所(前橋市)に委託。新たな施設はRC造2階建て・延べ床面積約3000u。現在の約2500uから広くなるが、これは吹き抜けとなっていた部分を通常の床としたためで、建物自体の大きさは現在とほぼ変わらない。大広間を広くレイアウトするなど間取りや施設の内容を一新しており「中の使い方はかなり変わる」(同課)という。現在、各方面からの意見を聞きながら設計を詰めているが、6月ころまでかかる見通しだ。
 施設にはテナントが入っていたが、新たな施設へ入るテナントはまだ決まっていない。それもあり、着工は早くても8〜9月ころになる見通しだが、着工には市議会での承認が必要。同課は「6月の定例議会には間に合わないため、臨時議会を開く可能性がある」との見方を示している。工期は9〜10カ月を見込んでおり、岡田義弘市長が定例会見で述べた「来年6月のオープンを目指す」とすれば、9月には着工する必要がある。
 施工管理費を含めた事業費は9億円を超える。解体・新築工事費のほか、残る2棟のリフォーム、エアコンなどの電気設備の更新費、既存施設と新施設との接続部分を含め多くのメニューに起因するとみられる。解体については新築と連携しながらできるよう、新築工事に含めて一括で発注する方向で検討中だ。
 火災は昨年7月末に発生。中央の建物1階、2階を合わせ約800uが焼失した。同課は「焼けなかった両側の棟も煙により臭いがついたり、染みが発生したりしている。使えるものは使うが、消火による水害もあって、かなりの改修が必要になる」と話している。