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建通新聞社(神奈川)
2014/04/16

【神奈川】神奈川県県土整備局 帷子川水系河川整備計画案 帷子川分水路と今井川地下調節池で長寿命化対策

 神奈川県県土整備局は、帷子(かたびら)川水系河川整備計画案を策定した。今後おおむね30年間の整備や維持管理の内容を定めるもの。帷子川分水路と今井川地下調節池(横浜市所管)の長寿命化対策に取り組む。5月7日まで県民意見を求め、案を修正。早期に計画を決定する。
 帷子川は、横浜市旭区若葉台付近が水源。途中で中堀川、今井川などの支川を合流し、下流部で石崎川、新田間川などを分合流して横浜港へ注ぐ。流路延長約17・3`、流域面積約57・9平方`の二級河川。横浜市の西区、保土ケ谷区、旭区にまたがり、急激に人口が増えた地域。
 帷子川分水路は、帷子川中流部、横浜市旭区白根1丁目付近の分水施設。毎秒350立方bの流量を分水する。国道16号下白根橋下流からトンネル(延長約5・3`)で、横浜駅西口付近(西区楠木町)の旧派新田間川に接続し、帷子川本川に合流する。全延長は約6・6`。河川上空は高速神奈川2号三ツ沢線が通っている。トンネル工事は1984年度に着工し、97年3月に完成した。初期の建設から50年を迎え、老朽化による機能低下が懸念されることから、「帷子川分水路長寿命化計画」に基づき、施設の更新など適切な措置を講じる。
 一方、横浜市が管理する今井川地下調節池は横浜市保土ケ谷区狩場町〜権太坂3にあるトンネル式の調節池。延長約2`、内径約10・8b、容量は約17万8000立方b。2004に完成し、整備計画期間(おおむね30年)を含めると、建設から約40年を迎え、老朽化による機能低下が懸念される。トンネル区間は二次覆工省略型のシールド工法による築造で、セグメントつなぎ目のシール材の不具合による部分的な剥落が発生するなど不具合が生じている。「今井川地下調節池長寿命化計画」に基づき、施設の更新など適切な措置を講じるとしている。
 河川整備計画の概要は次の通り。
■神奈川県施行区間
 ▽帷子川(河口〜中堀川合流点)=河道整備(護岸工、河床掘削工、橋梁対策等)、橋梁架け替え、耐震対策
 ▽石崎川(全川)=河道整備(護岸工、河床掘削工、橋梁対策等)、耐震対策
 ▽新田間川・幸川(南幸橋下流両岸他)=耐震対策
 ▽帷子川分水路=水門、堰他の長寿命化対策
 ※分水路に架かる鶴屋橋は横浜市により別途、架け替えを実施中
■横浜市施行区間
 ▽帷子川(中堀川合流点〜大貫橋)=河道整備(護岸工、河床掘削工等)、橋梁架け替え等
 ▽今井川(帷子川合流点〜横浜新道)=河道整備(護岸工、河床掘削工等)、橋梁架け替え等
 ▽今井川地下調節池=長寿命化対策
 ▽中堀川(帷子川合流点〜斎藤橋)=河道整備(護岸工、河床掘削工等)、橋梁架け替え