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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/04/21

【群馬】19校・20棟で非構造部材撤去

 県教育委員会管理課は本年度から来年度にかけて、県立学校施設の体育館や武道場にある天井材など非構造部材の撤去に着手する。本年度は延べ19校・20棟を対象に撤去工事を実施、耐震化を図っていく。事業費には計2億2610万2000円を確保しており、現在は工事に先立つ設計委託方法を検討中。検討が終わり次第、早急に業務を委託する。本年度内に工事まで完了させる。

 天井材の撤去に向けては、2013年度2月補正予算に8校・9棟分の設計・工事費1億1454万9000円、本年度当初予算には11校・11棟分の設計・工事費1億1155万3000円を計上している。
 13年度補正予算分では◇高崎高の第2体育館◇館林高の第2体育館◇館林女子高の第2体育館◇富岡高の第2体育館◇富岡東高の第2体育館◇みやま養護学校の第2体育館◇二葉養護学校の第1体育館◇榛名養護学校の第1および第2体育館−の8校・9棟となっている。
 天井材撤去のほか、照明器具をワイヤーで止め、外れても落ちないようにするなどの落下防止措置を講じる。天井材を撤去することで、これまで隠れていた部分が露出するようになるため、場合によってはその部分の塗装工事を行う可能性もある。
 14年度当初予算分では◇前橋南高◇伊勢崎工業高◇沼田高◇利根実業高◇館林高◇藤岡工業高◇富岡高◇下仁田高◇中之条高◇西邑楽高◇大泉高−の11校の武道場を対象としている。体育館と同様に天井材の撤去や照明器具の落下防止措置のほか塗装工事を行うことが見込まれる。既存の天井材に断熱材が吹き付けられているが、その天井材を撤去することになるため、新たに断熱材を吹き付ける工事を実施することも想定される。管理課は「体育館と比べると小規模な施設であるため、熱がこもることが想定される」と話している。
 15年度も残る18校・18棟(体育館2棟、武道場16棟)で同様の設計、工事を実施し、県立のすべての大空間施設の非構造部材耐震化は完了となる。
 非構造部材をめぐっては、東日本大震災の際に多くの学校施設で天井材が落下するなどして、応急避難場所として使用できなかった例がある。学校施設は自治体の指定避難所となっているケースが多く、仮に避難所になっていない場合でも日常の行事や緊急時に大勢の人が集まることが想定されるため、耐震化を早急に進めていく。