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建通新聞社(静岡)
2014/04/28

【静岡】前川前国交省道路局長が講演 施設台帳整備し定期点検へ 市町に呼び掛け

 前国土交通省道路局長で建設コンサルタンツ協会顧問の前川秀和氏は、24日に静岡市内で開かれた静岡県道路舗装協会の総会後に講演し、トンネルや橋などの点検を義務付けた改正道路法を解説した。その中で「市町村レベルでは、(市町村内に)どのような施設があるのかが必ずしも分かっていない。緊急点検で施設台帳を整備し、定期点検につなげていってほしい」と呼び掛けた。
 昨年8月に退官するまで、前川氏は同法改正、政令改正作業に携わっていた。現在、国では点検マニュアルを作成中であることも紹介した。
 前川氏は、今回の改正により「点検」「診断」「予防保全」という言葉が法律上初めて位置付けられたことが「画期的」だと述べ、メンテナンスの重要性が国民にようやく理解されてきた結果と受け止めた。
 今後、改正法に基づく維持管理・更新を実行する上で「一番大事なのは自治体への支援」だと指摘した。
 前川氏は、現在行われている点検は第3者被害防止のための緊急点検であり、これを踏まえ、市町村に対して「施設台帳を整備し、(改正法が定める)定期点検につなげてほしい」と呼び掛けた。
 また、今の国会で審議中の改正品確法に触れ、同法によって公共工事の担い手の中長期的な育成・確保が「全ての発注者の責務になる」とするとともに、「議員立法のため強制力を持たない理念法だが、県も市町村も知らないとは言えないことになる」と話した。
 施工実態を踏まえた間接工事費率の見直しについて説明した上で、「まだまだ足りないところはあると思うが、どんどん言ってほしい」と述べた。さらに、「県や市町村は『国が決めているから対応できない』と言わないでほしい。不十分なら率先して対応してほしい」と要望した。
(2014/4/28)

建通新聞社 静岡支社