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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/05/01

【群馬】県館林土木が館林明和BPで6件予定

 県館林土木事務所は本年度、国道122号館林明和バイパス整備事業を大きく進める。道路改良工事のほか、整備区間内にある2橋梁では橋脚や上部工の製作架設を予定する。さらに、農業用排水路や町道を跨ぐボックスカルバート工2件も実施する。道路構造物工事は、6件ともすべて条件付き一般競争入札が見込まれる規模で、このうちボックスカルバート工2件は、総合評価落札方式の技術力重視タイプを適用する考え。

 同事業は、館林市苗木町地内を走る国道354号の市総合福祉センター付近を起点に南方向にバイパス道路を整備して、明和町川俣地内の国道122号川俣交差点のやや北に接続させる。バイパス道路は全長3・65q・基本幅員25mで整備し、途中館林市下三林町を流れる一級河川の谷田川と近藤川については、橋梁を新設して渡河させる。ほ場などを主に買収して道路を新設するが、明和町大佐貫から矢島にかけ、一般県道麦倉川俣停車場線のL約500m区間や邑楽広域農道L約400m区間では、現道を拡幅改良する。用地買収は、明和町側から館林市方向へ進行している。総事業費63億円のうち、昨年度末で49%の進捗率に達しており、2017年度完成に向け、来年度以降も工事が大きく進む見込み。工事は明和町側の道路部で開始されたほか、館林市内でも橋梁などの構造物工事が先行している。
 本年度の工事箇所を南からみていくと、明和町大佐貫地内での舗装工事L130mが5月9日に開札されるほか、この付近で道路改良工事も予定する。2013年度の補正予算で工事費を確保しており、5月から6月にも指名競争入札で1〜2件の発注を見込むが、用地交渉などとの兼ね合いから、件数や延長は現段階のところ流動的。
 明和町矢島地内で麦倉川俣停車場線の現道を拡幅する区間は、矢島排水路に架かる荒寒橋(L約7m)を撤去し、ボックスカルバートに置き換える。工期は渇水期を充てるため、夏ころに発注する。
 荒寒橋から1qほど北では、橋梁2本を新設する現場がある。南から谷田川橋梁(橋長59m)と、約200mほど間隔を置いて近藤川橋梁(L62m)が並んでおり、それぞれで橋台2基の設置工事を実施中。7月ころには、各橋脚1基が公告される。両橋脚とも基礎工が含まれており、谷田川橋梁がH20m・φ800oのPHC杭36本を打設、近藤川橋梁がH19m・φ800oのPHC杭42本を打ち込む。また、2橋梁の上部工も、製作架設工事をそれぞれ本年度中に公告する。ともに上部工は幅員23mの鋼2径間連続非合成鈑桁橋。
 2橋梁間は盛り土で渡され、町道をオーバーする1カ所だけボックスカルバートを設置する。秋ころ工事に着手し、年度内完成を図る。この工事と矢島排水路のボックスカルバート設置工事の2件は、総合評価落札方式の技術力重視タイプを適用した条件付き一般競争入札が予定され、積算金額次第では、本課発注となることもありそう。
 国道122号では館林明和バイパスのすぐ南で、利根川に架かる昭和橋の4車線化を主とする昭和橋工区が進行中。埼玉県が橋梁の工事を担当し、群馬県側では同事務所が橋梁北側の拡幅を行っている。
 工区の最北部にあたる明和西小学校の東で、新しい幅員に対応する横断歩道橋の架け替えを進めており、昨年度に発注した新歩道橋の架設を児童の夏季休暇中にも行う。完成後に現歩道橋を撤去することから、撤去工事を6月から7月ころに指名競争入札で発注する。昭和橋工区は、本年度中に4車線で開通を迎える。
 このほか、館林明和バイパスをさらに北方向に延伸させる「館林バイパス」の整備も見込まれている。同事務所は昨年度、館林市苗木町の国道354号から高根町までのL約5qの概略設計を大日本コンサルタント(東京都豊島区)に委託した。今後は、市や関係者と整備に向けた協議を進めていく。