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建通新聞社(神奈川)
2014/05/07

【神奈川】神奈川県 ライフイノベーションセンター(仮称) 5月中に優先交渉権者と事業契約

 川崎市の殿町3丁目地区に計画するライフイノベーションセンター(仮称)について、提案競技で整備・運営事業者の選定を行っている神奈川県は、5月中に優先交渉権者との事業契約を結ぶ予定だ。優先交渉権者名は、事業契約まで公表しない。契約後、2013年度当初の完成・供用を目指して、事業者が施設の建設などを進める。
 建設予定地は、川崎市川崎区殿町3丁目2街区で、面積約8000平方b。県がUR都市機構から使用貸借権を3月に取得した。用途地域は準工業地域。建ぺい率60%、容積率200%。地区計画(殿町3丁目地区地区計画)、第3種高度地区の指定がある。特定都市再生緊急整備地域(川崎殿町・大師河原地域)、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区(殿町区域)が指定されている。
 施設は、県の土地貸し(無償、最長30年を想定)による「民設民営方式」で整備する。事業者が、センターの設計、建設、維持管理・運営、各機能のマネジメントなどを行う。施設整備に対しては国などによる補助金の適用の可能性を検討している。
 施設の延べ面積は最大1万6000平方b。施設内容は、▽研究開発機能(インキュベーション・ラボ&オフィス)▽試作開発機能(デバイス試作開発センター)▽生産機能(細胞・ワクチン工場)▽臨床機能(先端医療クリニック)▽人材育成機能(人材開発センター)▽産業化支援機能(ビジネスサポートセンター)−などを想定。この他の用途は、事業者の提案で付加する。
 殿町地区は、「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」の拠点地区で、羽田空港と多摩川対岸に位置する。ライフサイエンス・環境分野における世界最高水準の研究開発から新産業を創出する「国際戦略拠点」に位置付けられ、「キング スカイフロント」の名称で呼ばれる。すでに、実験動物中央研究所の再生医療・新薬開発センターや、川崎生命科学・環境研究センターが整備されている。
 県は「中核的支援施設」を、研究者の交流や、基礎研究の成果を実用化・事業化に結び付ける産業支援、ライフサイエンス・環境分野の教育−などを行う施設として計画。本年1月に整備・運営事業者の募集を公告し、2月14日まで参加表明書を受け付けた。提案書の受付は3月10日まで。「複数グループから応募があり、現在、優先交渉権者と協議中」としている。