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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/07/16

【群馬】中部農政が赤城大沼用水の設計委託

 県中部農業事務所農村整備課は、(農山)水利施設整備事業(基幹水利施設保全型)を活用して行う赤城大沼用水の第2期改修計画へ向けて、詳細設計に着手する。9月までに詳細設計を指名競争入札で委託したい考え。工事は来年度からの着手を計画している。事業は開渠用水路を暗渠水路へと再整備するもので、2016年度の完了を目指している。

 赤城大沼用水は、県営赤城大沼用水改良事業により1941年から56年にかけて造成された農業用水路施設。その後、87年から98年にかけて頭首工、暗渠、隧道部を中心に改修工事が実施されたが、建設当時からの空石積水路は、更新されないまま劣化が著しく進行している。現在では水路の欠損や崩落が発生しているため、漏水や欠損を起因とした県道への影響も懸念されている。
 このため、導水幹線の空石積水路区間L4400mのうち、損壊が目立つL1000mは第1期として保全対策工事に着手、完了した。
 本年度から2016年度までの事業期間を第2期と定め、漏水などの発生で近隣からの苦情が目立つ区間L1131mの空石積水路をφ600oのヒューム管へと再整備する。本年度は9月までに指名競争入札で詳細設計を委託し、来年度から2カ年で工事を進める計画。全体の概算事業費には、約1億300万円を試算している。
 赤城大沼用水は、渋川市赤城町の386haを受益地とし、馬蹄形の隧道、ボックス式の暗渠、空石積開水路、サイホン、取水口などで構成される農業用水路。今回の保全対策により、施設の長寿命化や対策費用の縮減が可能となり、適切な水利施設の管理と農業用水の安定供給を図る。