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福島建設工業新聞社
2014/07/28

【福島】橋梁点検、住民が応援/県、民間サポーター制度導入/維持管理地域と協働で

 県が管理する橋梁の維持管理で県土木部は、周辺住民の応援を得てチェック機能の充実を図る橋梁点検サポーター(SBI・Supporters of Bridge Inspection)の仕組みを導入。募集を開始した。5年に1度の定期点検サイクルの隙間を埋める形で、SBIに目視の点検をしてもらい、変状個所の早期発見につなげる。インフラの老朽化に伴い、維持管理の負担が今後さらに増す中で、地域との協働による維持管理の取り組みとして期待されそうだ。
 高度経済成長期に集中的に整備された膨大な数の社会資本ストックが、今後一斉に更新時期を迎える中で、維持管理は施設を抱える管理者にとって大きな課題だ。
 同部ではこうしたストックの維持管理を最適化しようと、各分野の長寿命化計画策定を進めている。先行する道路分野では、県道路アセットマネジメント(道路管理計画)を18年度に策定。橋梁については、5年に1度の定期点検サイクルが既に動いている。
 SBI制度は、定期点検の間の4年をカバーしようと創設。民間の力を借りて定期的に橋梁の状況把握を行い変状の早期発見、維持管理の効率化を期す。
 各建設事務所、土木事務所単位で1人ずつを委嘱、橋梁外観の簡易な目視点検をしてもらい、損傷など異常や被害の恐れがある危険があればその報告を求める。不具合個所は改めて調査し修繕指示・依頼を出すなどする。
 対象は橋長14・5b以上の全橋梁で総数約1900、最も多い事務所で150橋あり、SBIには1カ月当たり25橋を目安に作業を委ねる。管理数の多い事務所での活動期間は6カ月になる。
 SBIの資格は@技術士・技術士補(建設部門)か1・2級土木施工管理技士の資格者A県市町村の技術職員OB│のいずれかとする。応募受け付けは建設事務所単位、年度ごとに委嘱する。SBIには月2万2400円の報償を支払う。
 道路施設の老朽化対策では5月に、管理各者で構成する県道路メンテナンス会議が立ち上がっており、県の取り組みがうまく回り出せば、市町村等への波及も期待できる。