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建通新聞社四国
2014/07/29

【愛媛】物見塔整備案を承認、椿の湯改築

 道後温泉本館改築時の観光客の受け皿となる椿の湯改築を検討する松山市道後温泉活性化計画審議会(柏谷増男会長・松山市都市計画審議会会長)が23日開かれ、既存施設横に新設する新施設の整備内容をエントランス前に広場的な中庭を整備し、周囲を回廊でめぐる。歴史的な観点から「女帝の湯(女性専用風呂)」と周辺景色を眺めることができる物見塔を整備−とする地元検討案が承認された。今後、松山市が設計を外注する。
 椿の湯改築は、2017年愛媛国体の開催までの約3カ年で隣接地に新施設を建設。国体終了後の本館改修時の観光客用の施設として整備する。
 設計の委託方法については公募型コンペなどの採用が望ましいとされており、市では14年度予算に1億円の設計委託費とともに、用地購入費2億1400万円、補償費3億3700万円など6億5500万円の予算案を計上している。
 当日、地元旅館や商店街関係者らで構成する「道後温泉活性化懇談会」がまとめた地元計画案を羽藤英二座長・東京大学教授が説明。計画案をまとめるに至り、審議会委員の道後温泉旅館協同組合大木正治理事長が、議論のたたき台として地元の案を盛り込んだ図面を「東京の著名な建築家に書いてもらった」とする概念図と模型を示した。
 新施設は、既存施設に隣接(南西側)する民有地1335平方bを買収し、新たな建物を別棟として新設。規模は鉄筋コンクリート造2階一部3階建て延べ約1100平方b。外壁は仕上げ材に木板を張るなど積極的な木質化を図る方針。
 本館の改修は、国体終了後に取り掛かり6年程度を見込む。改修後の椿の湯の利用形態について、既存館・新館とも継続利用が可能とするが、具体的な意見集約はなかった。
 椿の湯の既存規模は敷地面積1717平方b(分湯場含む)、鉄筋コンクリート造2階建て延べ1553平方b。利用者は年間約35万人でうち9割を市民が占める。