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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/08/01

【群馬】共愛学園の小学校開設で進捗

 小学校開学を計画している学校法人共愛学園(須田洋一理事長、前橋市)は、年度内の着工を目指して施工者候補5社を選定した。現在は各社から見積を取っている段階で、早ければ8月、遅くとも9月中には施工者を決定していきたい考え。単独施工となるか共同体編成になるかは流動的。また、開学へ向けて県や前橋市との調整にも取り組んでいる。

 共愛学園は、幼稚園から大学までの一貫教育の実現を目指して、男女共学制の総定員360人(12クラス)の小学校建設を計画している。建設地はかねてから学園が希望していたJR駒形駅の隣接地約1万uとなる予定で、9月に学校設置にかかわる事業計画書を県に提出する。また、10月に開かれる予定の前橋市開発審査会でも開発審査を控えており、その審査が完了すれば造成工事に取り組みたい考え。その後、12月に開かれる予定の群馬県私立学校審議会で学校設置について審議される見通し。開学は2016年4月1日を目指しており、設置経費の試算は約12億円。
 建設する校舎は体育館を一体化させた設計とする。S造だと無機質になりがちなためW造も混在させた構造とし、ぬくもりある施設とする。規模は、一部2階建て、延べ床面積5582uとなる。設計は勝山工務所(前橋市)が最終的な設計内容の調整を図っているところ。
 現段階では、校舎の中央に396席のランチルームや音楽室を配置し、北側は体育館アリーナや厨房、イングリッシュルーム、図書スペース、保健室などとする予定。校舎南側には普通教室や職員室など教育事務機能を集約する。ランチルームと体育館のアリーナ部分は天井を2階まで吹き抜けにして広々とした開放感ある特徴的な空間となっている。大きな吹き抜けを設けることで校内への採光も十分に確保され校内は常に明るく保たれる。2階には普通教室のほか、理科室や家庭科室などの特別教室を配置する。普通教室は廊下側(オープンスペース)の壁を可動式とするため、状況に応じてオープンスペースと教室の間仕切りをなくして多目的な空間をつくることもできる。また、オープンスペースには教員の作業場もつくり、常に児童とコンタクトが取れるような工夫を凝らしている。
 児童や校内の安全を確保するため、セキュリティ面にも力を入れ、学校への出入りを把握できるようなシステムの導入も検討している。
 教育面では『人間教育』を要に、感情や情緒を育み、創造的で個性を伸ばす情操教育、英語教育はもちろん、夢の実現に必要なキャリア教育などに力を入れる。
 同学園は1888年に設立され、教育理念を受け継いで、保育園・幼稚園から大学までを擁する総合学園として、連続した総合保育ならびに教育の完結を目指している。英語が必修化されたことや多くの小学校開学要望などを踏まえ、2016年4月の開学を目指して計画を進めている。