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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/08/20

【山梨】リニア駅周辺展望施設、30〜40mで

 県は、リニア中央新幹線山梨県駅(甲府市大津町)の周辺に整備を構想している観光案内施設を兼ねる展望施設について、高さ30mから40mを基本に検討を進めていく考えを、このほど開かれた県リニア駅周辺整備検討委員会に示した。
 展望施設は、富士山や南アルプス、八ヶ岳など甲府盆地を取り囲むように広がる山々の眺望を楽しむことができ、リニアの走行車両も眺めることができる施設として構想。
 検討にあたり県では新駅付近でラジコンヘリを飛ばし、高さが30m、40m、100m、150mで眺望を調査。その結果、高さが150mであっても富士山の眺望に大きな変化が見られなかった。
 また、新駅(推測高さ約33m)や周辺に立地す県工業技術センター(推測高さ約30m)などとの関係から、おおむね30m以上であれば、駅周辺地区から周囲の山々の眺望を楽しむことが可能で、リニア車両も眺めることが可能になると判断。さらに、周辺の既存建築物と比較して、あまりに高すぎる施設では駅周辺地区以外からの眺望を阻害する危険性があると分析した。
 これらを踏まえ県では、展望施設の高さは30mから40mを基本に検討を進めていく考えを示した。
 一方で、甲府盆地内の風景や夜景については、県内各地の既存眺望施設から眺めることが可能であり、駅周辺地区での検討は不要と判断したことも説明した。
 委員会にはそのほか、国内外の展望施設の整備事例を紹介した。国内では@鉄道博物館パノラマデッキ(埼玉県さいたま市。展望台高さ約25m。設計者はジェイアール東日本建築設計事務所)A江の島シーキャンドル(神奈川県藤沢市。展望台高さ41・7m。灯台併設。設計者は清水建設)B水戸芸術館(茨城県水戸市。展望台高さ86・4m。美術館併設。設計者は磯崎新アトリエ)C千葉ポートタワー(千葉県千葉市。展望台高さ113m。展望レストラン併設。設計者は日建設計)。国外はドイツ・ベルリンの国会議事堂屋上ドーム(展望台高さ約48m。上下回遊型。設計者はノーマン・フォスター)。