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建通新聞社(神奈川)
2014/08/25

【神奈川】神奈川県 オリンピック・パラリンピックのための神奈川ビジョン2020作成 横須賀市内にNTC誘致

 神奈川県は、「オリンピック・パラリンピックのための神奈川ビジョン2020」を作成した。盛り上げの策の柱としてナショナルトレーニングセンター(NTC)の横須賀市内誘致を掲げる。世界に発信する「神奈川モデル」では、超高齢化社会への対応としてヘルスケア・ニューフロンティアを推進するなどとしている。
 神奈川ビジョン2020は2部構成で、第T章では、世界に見せる「神奈川モデル」を提唱。第U章では、神奈川からオリンピック・パラリンピックを盛り上げていく取り組みを示した。
 第U章に示されたNTCの誘致では、横須賀市が誘致候補地として、西武鉄道が宅地造成した同市衣笠町の「Y―HEARTY地区」(約90f)と北下浦海浜地の2カ所を挙げている。都心からの交通利便性と屋外競技や水上競技などに適した地形的優位性を強調。
 横須賀市は「ナショナルトレーニングセンター拡充施設・横須賀誘致委員会」(委員長・竹内英明市体育協会会長)を設置。7月23日には文部科学大臣あてに「ナショナルトレーニングセンター拡充施設の設置に関する要望書」を提出。これを受けて文科省は、8月20日に誘致候補地を視察した。
 県は、誘致に向けて、横須賀市とともに関係機関への働き掛けを進めるとしている。
 国内には唯一、東京都北区にオリンピッククラスの選手が訓練できる屋外・水上競技向けの強化施設「味の素ナショナルトレーニングセンター」があるが、自転車、セーリングなどの競技に対応できない。東京五輪に向け選手の育成体制を強化する必要があるとして、日本オリンピック委員会(JOC)などが拡充を目指している。
 この他の盛り上げ策としては、@事前キャンプ誘致Aパラリンピックの振興B安全・安心の治安対策C神奈川ならではの観光魅力の創出D快適な旅の提供Eスポーツ参加社会の実現F地域社会づくり−などを掲げる。
 パラリンピック競技の練習拠点誘致に向けては、パラリンピアンなどが練習しやすい環境づくりを推進するとしている。

※高齢化社会対応など神奈川モデル発信

 一方、「世界に見せる神奈川モデル」では、超高齢化社会への対応、新エネルギー導入、ロボットとの共生など、世界的な課題への神奈川の対応を世界に発信する。
 超高齢化社会に対応する神奈川〜ヘルスケア・ニューフロンティア〜では、▽未病センターの全県展開▽高度専門医療を提供する県立病院▽県西地域での未病を治す実践・体験−などを示す。
 新たなエネルギー体系に転換する神奈川〜分散型エネルギーシステム〜では、▽薄膜太陽電池活用▽水素エネルギー普及BEMSによる省エネCEVなどを集中導入したターミナル駅や観光地−などを進める。
 また、おもてなしの心あふれる国際観光地・神奈川〜多彩な国際観光スポット〜として、横浜・鎌倉・箱根のほか、城ケ崎・三島、大山、大磯などへの集客を図る。安全・安心な神奈川〜地震・津波対策と治安対策〜では、@被害想定を踏まえたきめ細やかな津波対策A大規模建築物等の耐震化B主要駅へのホームドア設置−などを進める。