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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/08/29

【群馬】本年度の農山漁村地域整備交付金事業概要

 同交付金は都道府県の裁量による、生産現場の強化や防災力の向上につながる強い農林水産業のための基盤づくり推進を目的にしている。農山漁村地域の活性化を図り、農林水産業の基盤整備を進めるとともに、地震や集中豪雨などの頻発化・激甚化に対応した防災・減災対策を推進していく。

 本年度は交付金を活用して、25地区で農地整備事業、10地区で水利施設整備事業、1地区で農地防災事業、3地区で地域用水環境整備事業、2地区で効果促進事業をそれぞれ推進していく計画を立てている。
 農地の大区画化などを行う農地整備事業は現段階で、世良田地区に2億4300万円、上狩野地区に1億6800万円、笹川沿岸地区に1億6300万円、北上野地区に1億1000万円、赤城西地区に2000万円、大笹地区に1000万円などが割り当てられている。
 水田や畑地帯における基幹的な農業用用排水施設整備を行う水利施設整備事業では、大正用水2期地区に5500万円、坂東大堰地区に4300万円、美野原地区に900万円などが分配されている。
 農地や農業用施設災害の未然防止・軽減を図る農地防災事業では、前橋北部地区で事業を進めていき、現段階で1200万円が配分。農村地域における生活空間の質的向上を図るため、農業水利施設の保全や地域用水機能の維持増進施設整備を行う地域用水環境整備事業には、赤城大沼地区に1500万円、大間々用水地区に1000万円、小幡地区に1000万円が割り当て。農山漁村地域整備計画の目標を達成するため基幹事業の効果を高めるために行う効果促進事業では、田代南地区に4932万2000円、門貝地区に4000万円が配分されている。
 ただ、交付金の割当額が全体要望の6割にも満たないことから、多くの地区で要求額を下回り、計画通りに整備を進めることができないのが現状。
 県農村整備課は「前年度のうちに地元に対して本年度の執行計画を示し、県も市町村も予算を確保しているが(国からの交付金が要求額に満たないため)執行できず、特に農地整備事業は大幅な見直しを余儀なくされている」と困惑しているが、「国の補正予算編成の動向を注視している。万全な準備を整えており、予算が付けばすぐに執行したい」と今後の交付金増額に期待感を示している。