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福島建設工業新聞社
2014/09/09

【福島】20億円で廃炉研究拠点構想/概算要求に整備費/文部科学省

 文部科学省は、27年度予算の概算要求に「廃炉国際共同研究センター・仮称」整備費用として10億円を盛り込んだ。2年計画、総額20億円で国内外の英知を結集した廃炉研究の拠点整備を進める考えだ。
 同センター整備は、同省が6月に策定した「東京電力福島第一原子力発電所の廃止措置等研究開発の加速プラン」に盛り込んだ。廃炉へ向けて、国内外の英知結集、実施主体である東京電力への早期技術提供、専門人材の中長期的な育成・供給などが課題となっているため、国内外の大学、研究機関、企業等の研究者を1カ所に集中させ、研究開発と人材育成を行う拠点として同センター構想を打ち出した。
 センターには、整備中のモックアップ施設および放射性物質分析・研究施設にはない@国際共同研究拠点A研究支援B人材育成C情報発信―の4機能を持たせる考え。
 研究棟は27〜28年度の2カ年、総額20億円で福島第一原発近傍に整備する計画。100〜200人程度の研究者らが活動できる規模を想定しており、28年度内の本格運用を目指す。
 整備・運用は日本原子力研究開発機構に担わせる方針。拠点整備までは、同機構の既存施設を活用し、27年4月の暫定運用開始を想定している。
 今後、建設地や規模、内容等を詰め、27年度予算案への計上に全力を挙げる。
 国際的な廃炉研究開発拠点は、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の主要プロジェクトにも位置付けられている。