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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/09/24

【山梨】中部横断道長坂以北、早期の環境影響評価を

 本県における高速道路の整備見通しについて横内正明知事は、開会した県議会へ説明した。中部横断自動車道の長坂以北区間は社会資本整備審議会でルート案が了承されたため、「今後は速やかな環境影響評価の実施と整備計画区間への格上げを働きかける」と強調。中央自動車道の小仏トンネル付近の渋滞対策では、国のワーキンググル―プで上り線への付加車線の設置(新トンネル)という対策案が示されており、「対策案の速やかな事業化と下り線対策を国に強く要望してまいります」と意欲を見せた。
 中部横断道の長坂以北区間(長坂JCT〜八千穂IC。北杜市〜長野県佐久穂町)の山梨県内のルート案「清里高原の南側を通りつつ、清里へのアクセス性に配慮したルート」は、本年7月23日に開催された国土交通省社会資本整備審議会関東地方小委員会で承認された。山梨県区間は約12q。
 同区間は1997年(平成9年)に基本計画区間となっていたが具体化されなかったため、国土交通省が事業の必要性などを検証できるように「計画段階評価」を導入。同小委員会のワーキンググループで議論を重ね、ルート案を了承した。
 承認されたことを横内知事は「事業化に向けて大きく前進」と評価。今後については「地域のさまざまな意見に丁寧に対応するとともに、速やかな環境影響評価の実施と整備計画区間への格上げを働きかけていまいります」とした。
 中央道の小仏トンネル付近(上り線。東京都八王子市〜神奈川県相模原市)については、本県などで組織する「中央道渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」が本年6月30日、既存の道路を拡幅して付加車線設置などの具体的な対策案を提示した。小仏トンネル周辺は急峻な山岳で、トンネル内路肩は0・75mしかないため、路線を追加するには新たなトンネルが必要になる。横内知事は「対策案の速やかな事業化と下り線の対策について、引き続き要望してまいります」と理解を求めた。
 そのほか横内知事は、リニア駅に直結する中央道の(仮)甲府中央スマートICについて本年8月8日に連結許可が下りたことも報告。
 さらに新山梨環状道路の東部区間について本年度、甲府市落合から笛吹市石和町広瀬の国道20号までの5・5qが新規に事業採択され、東部区間全線(7・1q)で事業着手したことも説明した。同区間では蛭沢川橋(仮)の下部工に着手したほか、調査や測量、設計などが進んでいる。