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建通新聞社(神奈川)
2014/10/14

【神奈川】道路メンテナンス会議 高速道路跨道橋と跨線橋の部会を新設へ

 国や自治体、高速道路会社といった県内の道路管理者40団体で構成する「神奈川県道路メンテナンス会議」が10月10日に開かれ、今後の活動予定を決めた。高速道路を跨ぐ橋梁の維持管理については、従来から協議・調整を担ってきた連絡協議会を「高速道路跨道橋専門部会」に改組し、メンテナンス会議の体制に組み込む。また、鉄道を跨ぐ跨線橋についても今後、新たに設けた幹事会で専門部会体制とすることなどを協議。鉄道会社との間で、橋梁点検の一括協議を進める。
 高速道路跨道橋について、会計検査院は高速道路跨道橋の点検状況の把握状況が把握が十分ではないなどとし、改善処置を求めた。このため、2013年11月に連絡協議会を設立。跨道橋の相談窓口を開設したり、定期点検などを受託支援したりするなどの活動を行ってきた。今回は、自治体からの要望もあり、連絡協議会をメンテンナンス会議の専門部会とし、実務者レベルで点検、補修、耐震補強などについて情報共有を図り、必要な事項を協議・調整することにした。
 また、各道路管理者での老朽化対策の現状や課題の把握、メンテナンス会議で取り組む事項を検討する体制として幹事会を新設。跨線橋の橋梁点検の一括協議については、この幹事会で検討する。県内にはJRなど多くの鉄道会社があり、条件もさまざまなため、専門部会体制として取り組み、正式に次年度以降の点検計画を早期に策定して鉄道会社と協議を進める。
 市町村道路メンテナンス部会では、複数の点検業務を、神奈川県都市整備技術センターが一括してして点検業者へ発注する「地域一括発注」を14年度から導入済み。14年度は鎌倉市や逗子市など6市2町が参加し、橋梁点検約200橋、路面性状調査約700`、FWD調査約700点、沿道状況調査約30`(安全施設や擁壁など)を8月に発注しており、10月に市町村へ点検結果の一次報告、15年の2月には最終成果物を検収し、3月に市町村へ引き渡す。
 道路施設の台帳、点検履歴、維持修繕の記録、施設の位置状況などのデータは都市整備技術センターが「共同利用データベース」を構築中で、15年度から運用開始の予定だ。
 一方、自治体などの職員を対象とした技術研修は、10月と11月に橋梁やトンネルについて実施予定。点検要領に基づいて職員自らが必要最低限の知識、技能を習得してもらう。