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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/10/23

【山梨】リニアで民間事業者ヒアリング

 県は、リニア中央新幹線や山梨県駅周辺地区について、民間事業者20者からヒアリングした結果を駅周辺整備検討委員会に説明した。主な意見は、リニアによって羽田空港から1時間以内のアクセスは魅力で富士山にも近く、リニアそのものが観光資源となり得ると評価する声があった。一方、進出には交通結節機能の充実や柔軟性のある計画、行政による土地取得が必要で、進出を判断するのは開業の3年前から5年前との意見もあった。

 ヒアリングは都市再生機構(UR)が実施。総合不動産デベロッパー(住宅・商業)やゼネコン4者、観光・商業事業者(地元)4者、産業(地元)5者、交通関連企業(バス・駐車場など)4者から面談方式で期待感や進出への課題など聞いた。
 主な意見のうち、魅力を感じる点は@羽田空港からのアクセスが1時間以内で富士山にも近く、海外や北海道などからの誘客が期待でき、リニア自体が観光資源となり得る(観光事業者)A学会や国際会議を開催できるコンベンション施設建設に期待(地元産業)B「健康長寿」は売り≠ナ海外富裕層を対象とした医療ツーリズムなどが考えられる(地元産業)―など。
 一方で進出への課題については@現時点でポテンシャルの見極めは困難(デベロッパー・ゼネコン)A二次交通や交通結節機能の充実が必要(デベロッパー・ゼネコン、観光事業者)B自由度の高い参画方法をもってほしい(地元産業)―などが寄せられた。
 そのためURでは、リニアによるアクセス向上には魅力を感じているが、交通面の基盤整備を充実させること、整備手法などについては民間の意見や時代の変化に対応できる柔軟性のある計画とすることが求められているとまとめた。
 これらの意見を踏まえ県では、駅周辺の整備方針や整備計画の策定を進めていく。