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建通新聞社四国
2014/10/28

【徳島】知事選控え骨格編成、徳島県

 徳島県は23日、2015年度予算の編成方針を示し、各部局に通知した。15年春に知事選挙が予定されているため、「骨格予算」として編成することになるが、継続的な事業のほか、県内の景気動向を踏まえ、早急に実施すべき経済・雇用対策や喫緊の課題の事前防災・減災対策など、年度当初から「切れ目のない」対応が必要な予算を計上する。知事選挙後に補正予算(肉付け予算)を編成し合わせて通年予算とする。11月5日に予算要求を締め切り、12月中旬の財政課長査定を経て、来年1月中旬ごろに知事査定に入る。
 15年度予算は、今後の社会経済情勢の変化や国の予算編成、地方財政対策の動向を的確に見極めながら各事業に明確な優先順位を設定し、これまで以上に重点的・効率的・創造的に編成する考え。実質公債比率が全国ワースト2位の20・1%と厳しい財政状況が依然続く中、対応すべき課題も山積しており、編成に当たり@県の役割と予算の在り方の再検討A積極的な歳入確保対策の推進Bあらゆる歳出の大胆な質の転換(歳出の中から歳入を生み出す取り組みの徹底)−を推進する。具体的には国庫支出金や外部資金の活用、ふるさと納税推進、公共事業などのさらなる質の転換、既存ストック有効活用先進県としての県有財産の有効活用などを進める。
 政策的経費などの要求基準(一般財源ベース)では、政策的経費を骨格・肉付けの精査を必要とするため別途定めるほか、維持補修費は14年度当初と同額以内、一般管理費・施設等管理費を同95%以内とした。なお、公共事業(一般公共事業費、県単独公共事業費、国直轄事業負担金)については国の動向などを踏まえ別途定めるほか、災害復旧事業費と全体計画がおおむね10億円以上の県単独大規模プロジェクトについては、財政課と協議した所要額となる。
 庁議で飯泉嘉門知事は、「ことしはエポックメイクの年と言ったが、重要なのは次年度」とした上で「南海トラフ地震対策や消費税増税を見据えた景気雇用対策など課題は山積している。選挙のため骨格予算となるが、当初と肉付けフルセットでの編成はもちろん、国の動向を注視しながら、ことし12月や来年2月の補正予算の編成も視野に入れ対応してほしい」と各部局長に指示した。
 順調なら予算案の発表は2月初旬になる見通しだ。