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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/11/26

【群馬】今後盛り土工が本格化 国道17号上武道路

埼玉県熊谷市から群馬県前橋市までを結ぶ国道17号上武道路。国土交通省高崎河川国道事務所は全線開通に向け、最後の区間を整備している。橋梁やボックスカルバートの整備が進み、昨年度から地盤改良など土工部に着手。来年度以降は残る地盤改良と盛り土などを中心に工事を進め、2016年度の全線開通を目指す。
事業化から40年余り。埼玉と群馬を結ぶ大動脈の整備も、いよいよ終盤だ。残る未開通区間は前橋市上細井町〜田口町間のL3・5q。区間の88%を土工部が占める。まずは、橋梁など時間がかかる構造物の整備から始めた。橋梁はメタル橋が4橋、PC橋が3橋。ボックスは10基計画。これまでにすべてが着工し、ことしは(仮称)大堰川橋(L101m)の上部工などを行った。同橋は日本橋梁(東京都中央区)が上部の製作・架設を請け負っている。
土工部については、昨年度から地盤改良と盛り土を始めた。ただ、本年度は地盤改良が中心で、本格的な盛り土、擁壁などの整備はこれから。同事務所の伏見利行副所長は「来年度は残る地盤改良を行いながら、盛り土中心に工事を進めたい」と意気込む。全線開通まであと2年余り。切れ目のない工事発注が期待されるところだ。
上武道路は、埼玉県熊谷市西別府〜前橋市田口町までを結ぶ全長40・5q。総事業費には、約1800億円を見込む。1970年の事業化後、1981年に熊谷市西別府〜伊勢崎市境上渕名間L16・5qが暫定2車線で開通。その後北へと整備を進め、2012年12月に現在のバイパス北端にあたる前橋市上細井町まで開通した。
国道17号の現道は、前橋や高崎といった人口が集中する地域を通るため、各地で渋滞が起きている。特に、上武道路未開通区間と並行する国道50号や国道17号では、渋滞による損失時間が全国平均の約8倍と深刻。上武道路の全線開通により、前橋中心部を通過し市外へと向かう、通過交通が分散することが期待される。