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建通新聞社
2014/12/22

【大阪】技術向上提案付加型を試行へ/近畿地整

国土交通省近畿地方整備局は、新たな技術提案評価を試行する。発注工事の品質や機能を向上させる技術を、施工者の視点から提案してもらう「技術向上提案付加型」(指定テーマ+技術向上提案)をトンネル、改良、PCの一部の本官工事で適用。また、「優」評価が多者となった提案について、提案内容をより詳細に評価し、配点に差をつける取り組みも行う。
 新たに試行する技術向上提案付加型では、「指定テーマ」と併せ、履行義務を課さない「技術向上提案」を求める。履行義務を課さずに着目された技術力を評価するため、指定テーマには盛り込めないような新技術などが提案しやすくなる。
 発注者が示す「項目」について、技術向上の観点から企業独自の提案事項と対策案(概算費用含む)を提案。概算費用は上限額を設けるものとし、上限額を超えた場合は評価しない。概算予定金額の10%程度を目安として公告文に記載する。
 トンネルや改良の場合は「施工の確実性に資する事前調査方法の工夫」「構造物の維持管理・長寿命化に資する設計上の工夫」「周辺環境対策に資する施工上の工夫」、PCの場合は「構造物の維持管理・長寿命化に資する設計上の工夫」「点検・補修の効率化に資する設計上の工夫」の中から、現場条件や目的物に応じて1項目を設定。
 配点はST型が4点(指定テーマとの合計点は34点)、SU型が6点(同36点)。評価は「重要」「おおむね重要」「標準/設定項目対象外」の3段階で行う。評価結果は、企業が入札する価格に直接関係するものではないため、通知しない。
 提案技術を実施するかどうかは、契約後に第三者委員会に諮り決定。将来的に標準仕様にしていくもの、または当該工事の特殊性に合致したものを採択していく。実施する場合は当該工事に本来含むものとして費用負担(設計変更)を伴う。
 また、技術提案評価の見直しについては、参加資格者数がおおむね20者以上の工事を対象に試行。「優」評価となる提案を行う者が増え、その結果、技術評価点が同点となるケースが多くなってきたため、配点に差をつけることとした。
 審査手順としては、従来通り「優/良/可/標準と同等」の4段階で評価。参加者の半数以上が「優」評価となった場合、より詳細に評価する。新たに「優」と「良」の中間点を設定し、劣る提案を減点していく。