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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/01/16

【山梨】リニア駅周辺、排水踏まえ造成計画

 県は、リニア駅周辺整備基本方針骨子案に、周辺地区(約24h)の造成や排水、景観などの基盤整備の考え方を盛り込んだ。対象地区は周辺の既存施設より約1m低く浸水被害が発生しやすいため、排水計画を踏まえた造成計画とするほか、災害発生時を想定した整備を検討する。景観は、眺望の確保や沿道景観の形成に配慮する。
 リニア駅周辺地区は、東側を流れる一級河川流川の流域となっており、駅周辺地区の土地は、新山梨環状道路や市道、変電所、県工業技術センターなどの既存施設より約1m低い。また中央自動車道の北側流域(約70h)からの雨水排水の流入があり、農業用水を含め流川へ排水されている。
 そのため造成については、排水計画を十分踏まえた計画とするとともに、造成に伴う周囲への影響にも配慮。課題としては地盤対策(軟弱地盤・沈下・盛土量)があり、検討を重ねていく。
 排水についても、一級河川鎌田川の河川改修計画踏まえ内水の影響を考慮した雨水排水処理を行う。また、基盤整備に伴う流出量を考慮して調整池などを設置。アスファルトなどの被覆面積を抑えるなどの流出量抑制も図る。
 さらに、計画地区の北側に中央自動車道のスマートICが計画されていることや土地利用計画を踏まえて造成・排水計画を作成する。また、県内外へのアクセスやパーク&ライド用駐車場などのオープンスペースがあるため、災害発生時を想定した整備を検討していく。
 一方、景観形成の基本的な考え方は、@県の新たな玄関口としてふさわしい象徴的な駅前景観A中景、遠景として広がる山並みや農村の美しさを生かした山梨らしい景観。
 そのため、地区内から周囲の山並みへの眺望の確保に配慮するとともに、駅周辺整備に関係する機関への要請を行う。また地区外から駅舎と一体となった特色ある景観づくりに配慮する。
 景観資源の活用では、水路や調整池などの水景、並木道などの視線の軸となる沿道景観の形成に配慮する。新駅については、JR東海と調整しながら、新たな名所としてにぎわい、地域の特徴を感じさせる景観の形成に努める。
 南北両側に設ける駅前広場(地上部)については、連続性のある景観形成に配慮。公園や産業振興機能の外構空間では、豊かな自然環境と調和させる。看板やサイン、屋外設備など公共空間から視認できる工作物については、周辺施設や環境の阻害要因とならないように配慮する。