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北海道建設新聞社
2015/01/19

【北海道】小樽港研究会が中央ふ頭の公共上屋建設などを提言 

 小樽市港湾部職員と港湾関係者でつくる小樽港研究会は、市が進める港湾計画改定に反映するため、小樽港の物流に関連する提言をまとめた。取扱貨物量の減少や流通ルートの変化などに対応するため、第2ふ頭や港町ふ頭、フェリー岸壁の老朽化対策や機能強化をはじめ、中央ふ頭への公共上屋の建設などを盛り込んでいる。
 同研究会は、市が2016年度に予定している小樽港港湾計画の改定に向け、12年度から現状分析や課題抽出を進め、物流に関する大枠の方針を検討。取扱貨物量が1996年の2570万dをピークに、13年実績で1100万dと大きく減少していることを踏まえた、港湾の在り方と振興策を提言している。
 施設整備に関しては、主に物流関連ゾーンとなる第2ふ頭、港町ふ頭、中央ふ頭、勝納ふ頭フェリー岸壁を対象に検討。第2ふ頭では、分散しているロシア船を集約するため、ターミナル機能を持った指定保税地域として防舷材やエプロン、荷さばき施設を整備するとした。
 港町ふ頭では、3番岸壁のマイナス14mへ増深やコンテナフレートステーション(小口コンテナ貨物用荷さばき施設)の導入など、機能強化を図る方針を示した。
 また中央ふ頭では、荷さばき保管機能強化のため、1番・5番岸壁の背後に公共上屋を新たに建設すべきとし、勝納ふ頭フェリー岸壁では減少するフェリー貨物・旅客の振興に向け、岸壁の耐震化を図るとしている。
 市港湾部では、今回の物流関連ゾーンに加え、第3ふ頭や若竹地区水面など、小樽港全体の方向性を整理して、本年度末までに市としての基本的な考え方をまとめる。
 15年度からは、国や関係行政機関などを交えた小樽港長期構想検討委員会を設置して、より広域的な視点から検討を進め、16年度末までに小樽港港湾計画としてまとめ上げていく予定だ。