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建通新聞社四国
2015/01/20

【愛媛】松山市 景観計画に中心地区等を追加

 松山市は、松山らしい景観を守るため、2010年3月に策定した景観計画に、新たに中心地区の約100fを景観計画区域、「二番町通り」を重点地区に追加するとともに、国道11号永木橋(永木町)から松山城を望むラインに眺望保全ラインを設定し、建築物の高さを制限する。15年度中(6月市議会以降)に市議会に計画案を諮り、施行する方針。
 中心地区の区域は北側は「一番町通り」、南側は「中の川通り」、東側は「勝山通り」、西側は「国道56号」に囲まれたエリア。
 区域内に高さが15bを超えるものや延べ床面積が1000平方bを超える建築物を建設する場合、周辺建築物などと調和する配置と高さ。周辺の自然と調和した色彩が求められる。
 重点地区となる「二番町通り」は、市道二番町線(東堀端〜大街道)沿いの延長470b、約2f。この区域内では壁面後退と敷地内の緑化が求められるほか、道路に面する壁面への突出広告設置は禁じられる。壁面後退や緑化の数値的な基準設定はない。
 眺望保全ラインが設定される永木橋から松山城を結ぶ区域では、松山城の眺望を確保するため、建築物の高さが制限され、千舟町付近で高さ約22〜30b、三番町付近で約27〜38b、二番町付近で約35〜56b、一番町付近で約52〜67bに設定される。
 それぞれ罰則規定はないものの、そぐわない建築物には勧告や公表の措置が取られる。
 区域内に建築物を建設する場合、着工の30日前に都市デザイン課への届出が必要となる。
 10年3月に策定された景観計画では市役所周辺の「市役所前榎町通り」と「道後温泉本館周辺」の2地区が指定され、松山市の先導的なモデル地区として、良好な景観保全が図られてきた。今回、都心部の都市景観の保全・向上を図る目的で、対象範囲を中心部に拡大。また「市役所前榎町通り」を重点的な景観まちづくりを行う地区に格上げするとともに、「二番町通り」を追加し、景観計画を変更する。
 今回、重点地区に新たに指定されるのは「二番町通り」のみだが、近い将来には「花園町通り」の指定も視野に入れ、検討されている。