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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/02/03

【山梨】新たな工業団地検討

 県は、中部横断自動車道の沿線地域への新たな工業団地の整備可能性について、このほど開かれた沿線地域活性化構想推進協議会に示した。工業団地の候補地は@御勅使南工業団地エリアA釜無川右岸エリアB韮崎ICエリアCリニア駅エリア。今後は企業ニーズの把握や整備手法などを検討し、具体化を目指していく。

 県の中部横断道沿線地域活性化構想では、沿線の北部エリア(南アルプス市、甲斐市、中央市、昭和町)に、定住促進策として「工業用地の整備による企業誘致の推進」が明記されている。
 県内の中部横断道は2017年度の開通を目指して整備が進んでおり、県では本年度、庁内の関係部署による研究会で工業団地の必要性について検討を実施した。
 検討内容によると、北部エリアは活用されていない工業団地は残りが少なく、地価が安いうえ工業用水や機械電子産業の集積などがあるという利点がある。また、中部横断道やリニアの整備により本県へのアクセスが向上し、中でも工業団地や物流施設にとって中部横断道の開通の効果は大きいと見ている。
 そのため、定住人口の増加や地域活性化を目指し、中部横断道沿線エリアに工業団地を整備することが重要であると判断した。
 工業団地の候補地としては、10h以上を確保可能であることを前提に、中部横断道などからの距離を踏まえ、@御勅使南工業団地エリアA釜無川右岸エリアB韮崎ICエリアCリニア駅エリア―とした。
 今後の課題としては、研究結果は内部的な検討段階であり、企業ニーズの把握などの本格的な調査には外部のコンサルタントなどの活用が必要になる。また、候補地のすべてが農業振興地域の農用地区域となる可能性が高く、工業団地の整備には国との協議も求められる。さらに、整備手法や整備主体なども検討する必要がある。
 県では今後も検討を重ね、具体化を目指す。
 県の検討状況について協議会では、既存工場の拡張への対応も必要との意見や、エリアのブランド化による産業の集積を望む声などが出た。