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建通新聞社
2015/03/04

【大阪】大阪府立大学 ESCO初導入へ事業候補者

大阪府立大学は、中百舌鳥キャンパスC5棟学舎のESCO事業導入へ、事業候補者(最優秀提案者)をアズビル(大阪市北区)を代表者とする企業グループに決めた。府大施設への導入は初めて。8月にも正式に契約し、10〜11月に省エネルギー改修工事に着手。2016年4月からサービスを開始する。また、同キャンパス内のC10棟についてもESCO導入を検討。15年度に内部検討と事業者へのヒアリングを行い、16年度の事業者公募を目指す。
 C5棟のグループ構成員は芙蓉総合リース(大阪市中央区)の1社。提案内容によると、15年間の光熱水費削減総額は4369万5000円を見込む。空調熱源の更新や照明灯のLED化(約1800本)を行い、省エネルギー率24・7%、二酸化炭素(CO2)削減率24・4%を達成する。空調熱源は、既設のツーポンプシステムをワンポンプシステムに更新。
 ESCO事業期間は補助金ありの場合で12年間、なしの場合で15年間となる。補助金の有無は7月にも決まる。
 C5棟は、鉄筋コンクリート造地下2階地上3階建て延べ1万2342平方b。図書館や大ホール(1200席)、情報システムサーバーなどからなる。場所は堺市中区学園町1ノ1。
 C10棟の既存規模は、延べ床面積1万0644平方b。完成から20年以上を経過する。省エネ改修は、中央熱源の更新が中心となるようだ。
 担当者は、「初期投資を少し工面できれば採算が十分見込めるようになる」と見通しており、来年度の事業者ヒアリングを通して事業化を判断したい考えだ。
 このほか、りんくうキャンパス(延べ床面積1万7500平方b)への導入も検討中。採算は見込めるものの、省エネ改修が地域熱源の更新のみとなり、工事規模が比較的小さいため、参加者がいない可能性が高いとみており、事業化に待ったがかかっている。
 羽曳野キャンパスでは、一昨年に現地予備調査を実施したが、採算性などの課題から現時点で事業化に至っていない。