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建通新聞社四国
2015/03/06

【徳島】海部新病院で工事本格化 15年度県病院局

 徳島県病院局は、2015年度の営繕計画として、県立海部病院改築事業で新病院建築工事を本格的に推進するほか、県立中央病院改築事業について、外構工事に2カ年計画で着手する。また、県立三好病院の高層棟改築等事業についても外来駐車場と低層棟機能整備に着手し、一連の事業を完了させる計画だ。これら整備に33億2800万円を充てる。
 各病院の15年度営繕計画は次の通り。
◇県立海部病院
 建築付帯設備は3月6日、建築本体は3月12日に入札予定。順調なら年度末までの契約を目指す。建設事業費は60億5000万円(継続費)。当初予算には25億6500万円を計上している。
 新病院は110床を確保。病棟屋上にドクターヘリが離発着できるヘリポート(自重10d)を整備するほか、敷地内に平面駐車場と併せて3層建ての立体駐車場を一連の事業として整備し、屋上を平常時は職員駐車場として、災害時には海上保安庁が現在所有する最大規模の救援ヘリが離発着できるサブのヘリポート(自重12d)を設置する。
 規模は病院本館棟が鉄筋コンクリート造(免震構造)6階建て延べ1万0759平方b、立体駐車場が鉄骨造2層3段延べ3282平方b、連絡通路が鉄骨造平屋36平方b、ほか付属棟となっている。
 平常時は県南地域の医療の拠点として、災害時は県南地域の新たな防災拠点として、リバーシブルな機能を備えた高台移転の全国モデル的な病院を目指す。
 建設地は牟岐町中村字杉谷地内。
◇県立中央病院
 旧病棟の跡地を含む敷地約1・7fに、15年度から2カ年計画で大学病院と共同利用する駐車場など外構工事の整備を実施する。14年度には大学など関係機関との間で協議を進め、基本設計の修正などを進めている。順調なら今後、交通広場などのプランを示し、公的交通機関との打ち合わせなどを急ぎ詳細設計をまとめ、15年度から工事に着手する。設計は内藤建築事務所(京都市左京区)が担当。当初予算案には3億9900万円を計上している。
 計画では、敷地中央付近に東西に走るメディカルストリートを設け、大学病院との交通を確保。このメディカルストリートを軸に南側と北側に分け、15年度に南側、16年度に北側を整備する計画。
 メディカルストリートは延長130b。大型車両が通行できる十分な幅員(車道幅員3・5b×2、路肩1b×2)を確保し、両側歩道の整備も見込んでいる。駐車場は立体駐車場の計画を見直し、平面駐車場の整備に変更する見通しで、全体で300台程度収容の規模を見込んでおり、3区画程度に分け整備する予定。
 南側スペースでは、駐車場2区画(収容台数は未確定)、交通広場(詳細は今後協議)、玄関キャノピー(延長50b程度)などを設ける。北側スペースでは駐車場のほか、国道192号沿線のバス停から病院正面玄関方向へ誘導する屋根付き歩道、ミニ公園なども整備する計画。なお、駐車場などこれらスペースは、災害時の一時避難場所やトリアージエリアなどとして機能させるよう、必要な設備を施す。
 施工場所は徳島市蔵本町1ノ10ノ3。
◇県立三好病院
 旧高層棟の跡地に外来駐車場を整備するほか、低層棟の機能整備として、北側玄関の新設、外来出入口に大型キャノピーの新設、西側玄関の更新、低層棟2階に設置する地域連携スペースへの来院者用トイレ改修(拡張)などを図る。駐車場は100台分確保する予定で、市道拡幅に協力するため、北側の擁壁のやり替えなども実施する。駐車場などの設計はスバル設計(三好市)、低層棟機能整備の設計は大建設計・スバル設計JV(大建設計大阪事務所−大阪市西区)が担当。当初予算案には、外来駐車場などの工事費に1億8100万円、低層棟機能整備工事費に1億8300万円を確保している。
 施工場所は三好市池田町シマ815ノ2。