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日刊建設タイムズ社
2015/03/24

【千葉】成田市場のブランド化を/研究会が拠点化プロジェクト/高機能化や加工工場の設置

成田市場輸出拠点化研究会(藤田礼子成田市副市長・座長)は「成田市場の輸出拠点化プロジェクト」をまとめた。国家戦略特区として「成田卸売市場を活用した輸出拠点整備」を目指し、農林水産物の輸出手続きの迅速化・ワンストップ化、物流コストの低減、輸出ビジネス拠点化、東日本の生産地のネットワーク化、農林水産物の安定供給確保、成田市場のブランド化などを進める。また、成田市場における2020年の農林水産物の輸出の目標値を、成田空港経由の輸出金額(加工品を除く)の増加分で88億円と設定した。
  成田市場のブランド化では、成田市場の高機能化を検討する。コールドチェーンの構築等の市場の高機能化によるブランド化や農林水産物の販売単価向上のため、成田市場での加工工場設置を検討する。コールドチェーン化の構築等では、市場をコールドチェーン化し、国内で断絶していたコールドチェーン体制を完結させる。また、仕向け地に対応したHACCP、ハラール認証、GLOBALG・A・P等の取得を生産者に対して推奨することを検討する。
  同市は、成田国際空港の立地と国際線ネットワークを生かし、農林水産物の輸出拡大を図るため、国家戦略特区として「成田卸売市場を活用した輸出拠点整備(検疫・通関の一元化実施)」を目指している。同研究会は、輸出拠点の整備に向けて、輸出ビジネス拠点化、農林水産物の安定確保、物流コストの低減などの課題を検討するため、同市と関係行政機関、空港会社、農業生産者、卸売事業者、物流事業者などにより昨年10月に設立され、これまでに4回の会議を開催し「成田市場の輸出拠点プロジェクト」としてまとめた。
  同プロジェクトは、東日本における農業生産の振興に寄与することや、日本の農林水産物の価格競争力の強化、1年を通じて安定した品質で安定量を輸出できる体制の構築を図ることで、農林水産物の輸出拡大に貢献することを目指す。これにより、@遠隔地の国々への輸出実績が少ないA物流コストが高く手続きに時間を要するB単品・産地単位の輸出が多く、安定供給できない――などの課題を克服する。
  輸出拠点化では、EU、中東、南米など空輸に適した約4000q以上の遠隔地を重点ターゲットに、輸出手続きのワンストップ化、東日本の産地とのネットワーク化による通年安定供給、情報提供、商談及び決済のワンストップ化などの施策を実施し、海外バイヤー、生産者向けに成田市場の利用価値を明確化することで、成田市場をブランド化しPRする。
  一方、成田卸売市場では、市場の再整備に向け基本方針の策定を進めている。本年度は施設規模等検討及び基本方針策定支援業務をパシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区新町1―7)に委託した。
  同卸売市場は74年に青果部、75年に水産物部が開業した。敷地面積は2万9424u。建物は管理棟がRC造2階建て延べ331・24u、青果棟がS造2階建て延べ6150u、水産棟がS造平屋建て延べ2237・24u、仲卸売場棟の北側がS造平屋建て延べ709・50u、南側がS造平屋建て延べ2675・06u。k_times_comをフォローしましょう
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