トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2015/03/24

【香川】香川県 農試府中果樹・小豆オリーブ研究所を再編整備

 香川県は2015年度から新規に老朽化した農業試験場府中果樹研究所と小豆オリーブ研究所の施設整備に取り組む。事業期間は15年度から20年度。果樹・オリーブ研究所施設整備で、県の強みを生かした品目に重点を置く試験研究の充実・強化を目指す。
 府中果樹研究所(坂出市)は敷地内を用地造成し新施設を建設する。15年度は用地造成の基本設計や建設地での地質調査と建築基本設計に着手する。小豆オリーブ研究所(小豆島町)は15年度に地質調査と建築実施設計に着手する。両施設ともに順調に行けば、16年度から建築実施設計や用地造成などに着手する見込み。
 農業試験場府中果樹研究所(坂出市府中町6117ノ1)の本館は、鉄筋コンクリート造一部3階建て延べ1042平方b、1963年竣工。選果場は木造平屋198平方b。他に温室、車庫・倉庫類がある。研究農地は8f。空き敷地が山の斜面に位置するため、切盛土主体の用地造成で新施設の敷地を確保後に建て替える。
 小豆オリーブ研究所(小豆島町池田2519ノ1)は本館(鉄筋コンクリート造2階建て延べ540平方b、70年竣工)のほか、化学実験棟(別棟、木造平屋60平方b、53年竣工)、研究農地1・7fがある。敷地内の本館と化学実験棟を一つの施設に集約。オリーブオイルの味やかおりなど、これまでの施設に無かった官能検査(※五感を使って製品の特性をチェックし良し悪しを判断)のための設備も備える考えだ。
 両施設ともに老朽化が著しい上に、3月末策定を目標とする施設整備構想で、▽県の強みを生かしたオリジナル品種の育成・開発▽海外輸出も視野に入れた独自産業化を目指す栽培・流通・貯蔵の技術開発▽地球温暖化に対応した高品質で生産の安定した技術開発‐を研究の方向性とし、今後進めていく研究内容や必要な施設と人材育成などを検討している。
 開かれた研究を目指し府中果樹試験場では展示室の設置・拡充や小豆ともにオープンラボ機能を備える。