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建通新聞社
2015/03/31

【大阪】大阪市 MBR導入で上期に概略設計

大阪市建設局は、中浜下水処理場に膜分離活性汚泥法(MBR)による超高度処理設備を導入する計画で、2015年度に概略的な設計を行い、16年度以降の実施設計に備える。実施設計の外注に向けてはデザインビルド(DB)方式を選択肢の一つとして視野に入れる。
 MBRは、下水処理過程に1000分の1_未満の穴の開いた特殊な膜を設置し、大腸菌などをろ過することで、透視度が高く、きれいな水を得ることができる。
 また、従来の下水処理工程で必要な沈殿施設が不要で、施設の大幅なコンパクト化や省スペース化、低コスト化が可能となるため、MBR導入で省スペース化された構内の空いた部分に合流改善などに必要な施設の導入を計画。MBRと一体的な整備も考えられるという。
 概略的な設計委託費に2000万円を見込む。今後は上半期に設計業務を外注し、下半期に作業を進め、概算事業費などを算出。併せて、実施設計、工事などのスケジュール、発注方法を詰める。
 設計業務では、東横堀川に導くための送水管の計画検討も一括。中浜下水処理場から大阪城間にある既存管の利用(更新方法の検討)も含め、敷設の基本的な計画を固める。送水管延長は4・5`。
 中浜下水処理場は、市で3番目に古い下水処理場で、老朽化に伴う設備更新に合わせてMBRを導入する。MBR導入施設は国内で20例ほど。現行の処理区域は城東、東成、生野、天王寺、中央、阿倍野、東住吉区の1869f。処理能力は日量28万8000立方b。処理方式は東系が標準活性汚泥法(擬似嫌気好気活性汚泥法)、西系が標準活性汚泥法。場所は大阪市城東区中浜1ノ17ノ10。
 同市は、観光客でにぎわう魅力ある観光スポットとしていくため、道頓堀川とそれにつながる東横堀川の水質改善に力を入れる。