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建通新聞社四国
2015/04/10

【徳島】徳島県警察本部 2015年度営繕計画

 徳島県警察本部は、2015年度の営繕計画として、美馬警察署庁舎の耐震改修整備に着手するほか、徳島西警察署蔵本町交番の建て替え、鳴門警察署の防災機能強化などに着手する。また、新たに警察施設長寿命化推進事業に着手することにしており、警察施設の長寿命化に向けた詳細な現況調査や保全台帳の整備を計画。15年度当初予算に関連事業費を盛り込んでいる。
<警察署庁舎耐震改修整備事業>
 耐震基準を満たさない石井署本館の耐震改修工事を継続するほか、美馬署庁舎の耐震改修に向け工事に15年度から着手する。事業費は石井署に2億2077万円、美馬署に4567万円(16年度債務負担行為限度額2億6476万円を設定)。
 石井署は14年度から工事着手しており、15年度は引き続き庁舎本館の耐震改修のほか、霊安室の整備、仮設庁舎の撤去などを実施する。15年度完了予定。
 美馬署庁舎本館の既設規模は鉄筋コンクリート造3階建て延べ1284平方b。耐震基準を満たしておらず、築40年が経過し老朽化も進み、14年度からつるぎ署を統合再編したこともあり、将来の治安情勢などを見極めた上で最適な場所に移転(現時点では白紙)することも考えられるが、徳島東署や吉野川署(阿波署と統合)などの対応後を考えると10年程度先の取り組みとなることから、庁舎の耐震性能の向上と長寿命化の措置を早急に講じるため、耐震改修を図る。
 設計は槙野一級建築設計事務所(徳島市)が担当。工事は仮設庁舎設置と庁舎耐震改修、霊安室の整備などを一連の工事として発注する予定。
<交番・駐在所等整備事業>
 地域防災力の向上と地域警察の拠点強化のため、老朽化の著しい徳島西警察署蔵本町交番の現地建て替えと総合流域防災事業に伴う駐在所の移転建て替えを図る。規模は各木造平屋100平方b程度。蔵本町交番は15年度に工事(解体・仮交番修繕など含む事業費5111万円)、那賀町平谷駐在所は15年度に設計(事業費319万円)を行う。蔵本町交番の設計は橘建築事務所(徳島市)が担当。
<警察施設防災機能強化事業>
 南海トラフ巨大地震などに備えるため、警察本部庁舎、警察署の防災設備機器の浸水対策や必要なら止水板など設置し、防災機能強化を図る。15年度は警察本部庁舎と鳴門警察署を対象に実施。事業費は警察本部で9687万円、鳴門警察署で4844万円。警察本部で消火水槽・補給水槽の更新や給水・給湯設備の改修、鳴門警察署で止水板の設置などを中心に整備する予定。
<警察施設長寿命化推進事業>
 県公共施設等総合管理計画と警察施設の長寿命化を推進するため、個別施設計画の策定の基礎資料となる詳細な現況調査や保全台帳の整備を図る。調査は4か年程度かけて廃止や統合などを予定する施設を除くほぼ全ての施設(宿舎も含め70カ所程度)を対象に実施する。15年度は警察本部庁舎、阿南警察署・徳島北警察署など10カ所の施設調査を予定している。15年度事業費は952万円。
<その他>
 当初予算には関連事業費を計上していないが、徳島東警察署庁舎の老朽・狭隘(きょうあい)化の解消と耐震化に向けた取り組みで、15年度は、まず建設場所を決めた上で、PFI可能性調査に関する予算など、必要な事業費を補正予算で確保していくことにしている。3月に公表した基本構想によると、新庁舎の規模は、捜査本部室や証拠品倉庫、取調室の充実や職場環境を改善するため、既設庁舎の規模(延べ約5989平方b)より約2700平方b増床。約8750平方bを必要としている。
 基本構想は八千代エンジニヤリング徳島事務所(徳島市)が策定した。