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建通新聞社
2015/04/20

【大阪】大阪府 鉄道乗入・乗継改善検討に初着手

大阪府は、公共交通の利便性向上・利用促進に向けて、既存鉄道の相互乗り入れ・乗り継ぎ改善の検討に着手する。検討業務の委託時期は決定していないと担当者は話しているが、夏ごろまでには委託するとみられる。調査初年度となる2015年度は、5カ所程度で検討を進める考えだ。府で既存鉄道の相互乗り入れや乗り継ぎ改善に向けた検討に着手するのは、今回が初めての取り組み。
 相互乗り入れや乗り継ぎ改善の対象となるのは、大都市交通センサスで定義される箇所や乗り継ぎ利用が考えられる箇所を加味した、ターミナル駅や乗り継ぎ利用がある駅など約100カ所。このうち、乗り換え人員または乗り継ぎ利用者などから約50カ所を抽出、さらに広域的観点から都市アクセス強化や観光アクセス向上につながる代表検討箇所15カ所程度の絞り込みを庁内でまとめている。
 検討では、実施方策の検討や課題整理のほか、イメージパースなどの概略図の作成、需要予測、概算事業費・費用対効果の算定を行う。実施方策として、短絡線の整備による相互乗り入れ、同一方面でホームを共有するホームtoホーム化、乗り換え通路の直結による移動距離の短縮などが考えられる。
 15年度から3カ年程度かけて実施し、鉄道事業者との協議用基礎資料として活用する計画。鉄道事業者には、検討がまとまった箇所から随時協議を呼び掛けるとしている。
 府域の観光アクセスでは、関西圏の世界遺産(姫路城、法隆寺地域の仏教建造物、古都京都の文化財、古都奈良の文化財、紀伊山地の霊場と参詣道※登録順)や、世界遺産登録を目指している、百舌鳥・古市古墳群などをはじめとする、各観光地を想定。府内からのアクセスのほか、新幹線や関西国際空港など府外・海外からの拠点となる箇所からのアクセス改善を検討する。
 首都圏に比べ、立ち遅れている印象が強い府内の鉄道乗り入れ・乗り継ぎ改善につながるか注目だ。