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建通新聞社(神奈川)
2015/05/12

【神奈川】神奈川県 境川など3水系の河川整備計画策定 新遊水地など盛り込む

 神奈川県は12日付で、境川水系など3水系の河川整備計画を策定した。境川水系では新たに時間雨量60_(現在50_)対応の整備を打ち出すとともに、境川と同水系の柏尾川で新たな洪水調節施設(遊水地)の計画を盛り込んだ。小出川でも新たな遊水地を計画する。
 各河川整備計画案の期間と概要は次の通り。
■境川水系(おおむね30年)
 県内流域は相模原市など5市。時間雨量60_対応の整備を進める。
 主な施工箇所は神奈川県施行区間で、境川の▽河口〜鶴瀬橋上流管理境間の河道整備、親水施設整備▽根岸橋〜本沢合流点間の河道整備、緑化整備▽境川遊水池など3カ所の洪水調節施設整備。柏尾川の▽境川合流点〜柏尾橋間の河道整備、親水施設・緑化整備▽いたち川合流点付近〜柏尾川付近の洪水調節施設整備。このほかに横浜市施行、東京都施工区間がある。
 境川水系ではこれまで時間雨量50_の降雨に対応する整備をしてきたが、流域の市街地率が高いこと、近年でも浸水被害が発生していることから、新たな河川整備計画では時間雨量おおむね60_に対応し、洪水流量を安全に流下させることを目標とする。
 計画に盛り込まれた洪水調節施設(遊水地)のうち、境川の境川遊水地は現在建設中。風間遊水地(相模原市)も14年度から整備着手した。境川の「相模鉄道本線上流付近」と柏尾川の遊水地が今後建設を具体化する新たな遊水地となる。
 境川の「相模鉄道本線上流付近」遊水地の容量は約20万立方b。ほぼ計画未着手の状況。柏尾川では同河川初の遊水地を横浜市内で計画。必要な容量は約90万立方bと大規模。複数候補地の地権者と協議中だ。
■相模川水系小出川・千の川(30年)
 県内流域は小出川が茅ケ崎市など3市1町。千の川は茅ケ崎市、藤沢市の2市。時間雨量50_対応の整備を進める。
 主な施行箇所は、▽小出川の河道整備と寺尾橋〜矢崎堰間洪水調整施設整備▽千の川の河道整備。
 小出川の遊水地計画は、4カ所の候補地に絞り込んでいる。15年度中にも1カ所を決定する見通しだ。
■多摩川水系三沢川(10〜20年)
 県内流域は川崎市内麻生区、多摩区など。整備計画案は東京都管理区間が対象。新きさらぎ橋から上流の未改修区間で稲城市の土地計画などの開発に合わせ、時間雨量50_対応の護岸改修などを行う。