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建通新聞社四国
2015/06/02

【香川】香川県道路メンテナンス会議で意見交換 予算制限の課題共有と受注受け皿拡充支援など

 国土交通省四国地方整備局、香川県と県内の19市町やNEXCO西日本、JB本四高速などの民間道路会社で構成する「香川県道路メンテナンス会議」(清川喜博会長)の本年度第1回会合が5月28日、高松市内で開かれ、道路施設の老朽化対策について意見を交わした。県内17市町からは道路施設(橋梁)の点検や修繕状況を報告。道路施設以外の下水道、港湾その他公共施設の長寿命化対策が15年度以降に集中する中での橋梁点検、維持修繕の予算措置支援や県の地域一括発注への要望、点検対象以外の道路付属施設(照明、ガードレール、カーブミラー他)の修繕対応や社会資本整備総合交付金の範囲などを指摘する声が相次いだ。
 また、現地での修繕工事の発注が国、県、市町で今後集中するため「施工を担当する業者が国、県などの比較的大規模な橋梁に流れ、市町で小規模な修繕の施工担当を敬遠しがち」「修繕工事は専門性が高く、請け負う業者がいない」と指摘し予算の制限や業界の不調問題を不安視。「技術者拡充を含め発注時の施工の受け皿を広げてほしい」などと要望した。県は、これらの課題に理解を示した上で「橋梁点検は重要だと認識しており、県職員10人程度を対象に15年度に『道路橋点検士』資格が保有できるよう努力している」と述べ、市町の資格取得に関する相談にも応じる考えを示した。
 同会議は道路管理者の国、香川県、県内17市町と道路会社で構成。昨年4月の社会資本整備審議会道路分科会基本政策部会からの提言を受け、道路の老朽化対策の本格実施に向けた地方公共団体の三つの課題(予算不足・人不足・技術力不足)に対し効果的な老朽化対策の支援方策を検討する目的で都道府県ごとに設置された。
 会議では四国地方整備局の宮本馨道路保全企画官が「老朽化対策の最近の取り組み」ついて報告。道路施設の“高齢化”の現状や定期点検結果を踏まえた橋梁の判定区分と施設の措置方針のほか、▽大規模修繕・更新補助制度、道路事業での地域一括発注(都道府県が市町村の実施する点検・診断発注事務を受委託)の取り組み▽道路メンテナンス技術集団による国の直轄診断▽跨道橋連絡部会の点検▽道路構造物のメンテナンスで地方自治体への支援―など14年度からの取り組みを説明した。