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建通新聞社
2015/06/09

【大阪】兵庫県 津波防災インフラ整備計画を公表

兵庫県は、南海トラフ巨大地震を想定した「津波防災インフラ整備計画」を発表した。2014年3月に公表した5カ年計画に大阪湾岸、淡路島南部の防潮堤の越流・引波や沈下対策を追加。約620億円を投入し、おおむね23年度までに防潮堤の越流・引波や沈下対策、防潮水門の耐震補強などを行う。
 対象の津波を100年に1度程度の「レベル1」と1000年に1度程度の「レベル2」に分類し、越流防御や浸水被害の軽減などに取り組む。レベル1津波では防潮堤の高さ確保や、防潮堤など総延長86・8`で老朽化対策を行う。このほか、津波発生時に陸閘(りっこう)を閉鎖するため、99基を対象に自動化や遠隔操作化、電動化を進める。さらに重点整備地区の福良港(南あわじ市)は、湾口部の延長1・1`を対象に航路部を拡幅し、既存防波堤の嵩上げや防波堤、水門を新設する。
 レベル2で大きな被害が想定される尼崎西宮芦屋港の尼崎地区と西宮地区、淡路島南部は重点整備地区に位置付け、津波対策を優先的に進める。尼崎西宮芦屋港の尼崎地区(延長2`)と西宮地区(延長2・7`)、洲本港(延長0・2`)を対象に沈下対策を実施する。このほか、越流・引波対策が必要な大阪湾や淡路沿岸の防潮堤総延長12・6`では、被覆ブロックの設置やコンクリートを厚くするなどして基礎部の洗掘対策を進める。水門などの耐震補強のほか、夢前川(姫路市)で河川堤防(延長0・4`)の沈下対策を計画している。