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建通新聞社(中部)
2015/06/25

【三重】陸上競技場整備事業、資材・労務費の高騰受け事業費見直し 県議会総務地域連携常任委員会で県側が説明

 三重県地域連携部は、県営総合競技場の「陸上競技場整備事業」のうち、「メーン競技場」改築工事の概算事業費について、資材費、労務費の高騰を受けて見直しを行い、当初の90億円から95億円に変更して実施設計に着手することを明らかにした。6月19日に開かれた県議会総務地域連携常任委員会で見直しの経緯や修正箇所などを県側が説明した。工事については、年内にメーンスタンドの解体に着手し、2016年度当初の建築工事着工を目指している。このため建築工事は15年度内の発注が見込まれる。
 県側の説明によると、2014年12月に基本設計を進める設計事務所から、資材費、労務費の高騰のため、概算事業費が当初の90億円から106億円超えになるとの報告があり、県としては、18年度の全国高校総合体育大会(インターハイ)の会場として利用することを前提としており、工期的余裕がないことから、費用の圧縮を検討した。見直しに当たっては、日本陸上競技場連盟の第1種公認陸上競技場の基本仕様を満たし、バリアフリー化に対応することなどを前提とした結果、メーンスタンドの構造の一部を鉄筋コンクリートから鉄骨造に変更し、建物の軽量化を図る点、照明設備について、メーンスタンドの屋根に照明設備を設けることで、当初予定していた4基の照明塔を2基に減らす点などの設計上の工夫を行い、約95億円まで圧縮できるものとした。予算については「今後の補正予算で債務負担行為の設定を変更する可能性もある」と説明した。
 メーン競技場の改修計画案では、メーンスタンドを建て替えて、延べ約4500平方bとし、サイドスタンド(改修)約1万2400平方b、バックスタンド(改修)400平方bとし、現行の6000席を7000席(個別席)に変え、屋根付きの施設に建て替える。そのほか、屋外便所の改修150平方b、新築50平方b、器具庫(新築)300平方b、写真判定室(新築)30平方b。必要な廊下、階段、エレベーター、便所などを配置する。夜間照明として、新たに照明機器を設置する。照度はフィニッシュラインが1500ルクス以上を満たすものとした。
 所在地は、伊勢市宇治館町510。既設競技場は1968年度に供用開始した。
 建築設計は、安井建築設計事務所名古屋事務所(名古屋市東区)が担当。
 
提供:建通新聞社中部支社三重支局