日本工業経済新聞社(山梨)
2015/06/25
【山梨】甲府市遊亀公園動物園 方向性は現在地整備
甲府市は24日、第1回遊亀公園・付属動物園整備計画策定委員会(会長:佐々木邦明山梨大学工学部教授)を開催。事務局側から動物園の位置について分園や移転などが示された。
委員会の最後には「おおむね現在地整備の方向で検討する」ことに決まり、同委では12月に樋口雄一市長へ報告し、来年1月から2月ごろにかけてパブリックコメント。3月に整備計画を策定していく。
事務局は、現在地で動物園と一般公園のあり方を検討して再整備を行う場合の概算事業費が25億円(動物購入含まず)で、計画面積は2・9hの規模にのぼると明かした。
現在地での再整備メリットは、▽交通アクセスが良く利便性が高い▽中心市街地との連携が図れる▽限られた敷地の中で飼育可能や動物種や個体数を限定できる▽全体的な管理が比較的容易▽既存施設の増改築が主で都市公園法、建築基準法に準拠した設計検討で進められる−など。
デメリットは、▽駐車スペースの確保が必要▽増改築中の飼育動物の取り扱いに配慮した整備方法の検討−を挙げた。
このほか動物園の配置では、分園の場合の概算事業費が35億円、また郊外移転(5h規模)の場合が78億円、同移転(10h)が136億円になると試算した。
また現園の課題として、動物園区域の課題と施設の効率的な配置、効果的な動物展示施設の配置と展示手法の検討、円滑な移動と快適な観察のための園路設定−を挙げた。
委員会の開催前に樋口市長から各委員へ委嘱状が手渡され、市長は「(動物園整備は)バブル経済の崩壊により凍結となっていたが、平成31年に100周年を迎えることから動物園の整備位置をはじめ基本的な方針について協議して頂き、動物の飼育環境や利用者のニーズに沿った魅力のある動物園に向けた整備計画を策定してほしい」と述べた。