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建通新聞社(神奈川)
2015/06/26

【神奈川】神奈川県 大磯港と湘南港で建設の津波避難タワー 早期に発注へ 真鶴港避難施設は高さ不足で改築

 神奈川県の黒岩祐治知事は津波避難施設の設備について、現在、新たに設備する大磯港と湘南港でタワー式施設の設計を進めており、「設計が完了しだい、早期に工事を発注し、本年度末に完成させる」とした。また、13年度に真鶴港に整備した、高台に避難するための階段式避難施設の高さが新たな津波高の想定に対応できないことが分かったとし、「できるだけ早期に改築したい」との意向を示した。県議会で、国松誠議員(自民党)の質問に答えたもの。
 大磯港(大磯町大磯)と湘南港(藤沢市江の島)の津波避難施設は2013年度に設計を行ったものの、その後、国などが新たな地震想定を公表。これを基に、県は新たな要素を取り入れて最大クラスの津波高を想定した。
 現在、必要な津波避難施設の高さや、設置場所を確定して施設の詳細設計を進めているところだ。設置場所は両港の港湾施設内。港湾利用者だけでなく、海水浴客や行楽客の避難先としても利用する。周囲には高台がなく、避難する時間的余裕がない。最低限、命を守るための避難施設となる。
 タワー式の避難施設としては、県立湘南海岸公園に整備した施設がモデル的な施設。逃げ遅れた海岸利用者などを収容することを想定。本体主要部は鉄骨造(やぐら形式)で、ステージ面積は約50平方b。収容人数は約100人。太陽光発電設備、赤色灯などを付帯する。
 一方、これまでに整備した3カ所の避難施設のうち、真鶴港(真鶴町真鶴)の階段式の避難施設は新たな津波高想定に対応できないことが判明。このため、盛り土や嵩上げにより高さを確保できるよう改築する方針となった。「早期の完成を目指す」としている。
 葉山港(葉山町堀内)と湘南港に整備した避難施設施設(ともに管理事務所屋上)は新たな津波高想定に対応できることを確認した。
 提供:建通新聞社