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建通新聞社
2015/06/30

【大阪】大阪市 南港市場再整備へ基本計画に着手

大阪市中央卸売市場は、開場後、30年が経過した南港市場の再整備に向けて基本計画策定に着手する。策定業務の委託先は公募型プロポーザルを経て、ピーピーアイ計画・設計研究所(大阪市中央区)を選定。7月から業務をスタートし、2015年内に策定する。新施設は20年度の稼働開始を目指しており、16年度に基本設計、17〜20年度の実施設計・工事が見込まれる。
 南港市場は、1958年1月に「大阪市中央卸売市場食肉市場」として「大阪市立と畜場」に併設して、全国に先駆けて業務を開始。その後、施設の狭隘(きょうあい)・老朽化とともに、食肉の流通形態の大きな変化に対応するため、南港南ふ頭地区への移転を決定し、84年3月末に現在の市場が完成、名称も南港市場と改めた。場所は大阪市住之江区南港南5ノ2。敷地面積は約10f。
 既存施設は、延べ5623平方bの冷蔵庫をはじめ、事務所棟、卸売場、仲卸売場、けい留所、食肉処理場、内臓処理場などで、合計延べ面積は3万1140平方b。
 府内で唯一の食肉中央卸売市場で取扱高は全国第2位(2013年実績)。
 14年度に策定した南港市場将来戦略プランでは、基本戦略として@日本一安全・安心で質の高い食肉の供給拠点A大阪を中心とする関西のマーケットに対応した食肉の供給拠点B西日本の建値市場として消費者と生産者双方から信頼される市場づくりC民間活力を活用した簡素で効率的な市場運営―を掲げる。
 施設整備では、従来方式とDB方式(基本設計分離)のほか、民間活力のさらなる活用に向けた検討を行い、最適な整備手法を基本計画策定時までに決定する方針。整備事業費の概算は従来方式で約132億円を概算。
 現状では、事務所棟と汚水施設はそのまま利用し、食肉処理場(大動物・小動物解体室)や仲卸店舗、仲卸棟、部分肉加工場、冷蔵庫などを集約・再整備する見込み。詳細な施設配置などは今回委託の基本計画で詰める。また、一部敷地は有効活用検討地として、事業用定期借地の導入などで市場全体の魅力アップを目指す。