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建通新聞社(中部)
2015/07/02

【愛知】碧南市 3カ年で名鉄線路跡地を回遊型公園に 園路には線路軌道を描きプラットホーム活用の広場を整備

 碧南市は、名鉄廃線跡地を有効活用した新たな公園・緑地整備を計画しており、2015年度事業で第1期工事に着手する。整備は3カ年を想定、総事業費9億2700万円の投入を見込む。
 同計画については、市民を交えたワークショップで整備内容をまとめている。実物のレーンをモニュメントとして設置するほか、園路には線路の軌道を描くなど鉄道があったことを記念する回遊型の公園を整備する。同市では各年度別に部分供用していく予定だ。
 同公園の全体面積は約2・35f。大浜口広場を整備するバロー碧南店付近の源氏橋西交差点北側の敷地から、旧三河旭駅があった蜆川までの延長約2・3`が対象。総事業費は9億2700万円を見込んでいる。15年度は第1期整備として、大浜口広場(弥生町地内)から玉津浦広場(塩浜町地内)の延長約700b区間(約0・57f)の広場、園路、植栽を11件の工事に分けて整備する。15年度当初予算には事業費2億9700万円を計上している。
 初弾工事として7〜8月ごろに堀川に架設する人道橋の設置を土木一式の一般競争入札で発注する。橋梁の規模は橋長約16b。構造はPC造。工期は約7カ月。その後、関連する水道工事、道路工事と調整しながら、8〜9月ごろに5件の園路整備と2件の広場整備(大浜口広場、玉津浦広場)をいずれも土木一式の一般競争入札で発注する。また、園路整備、広場整備の進捗を見ながら、12月ごろに3件の植栽整備を造園工事の一般競争入札で発注する。
 整備する園路は、歩行者優先で標準幅員4b。地場産業の瓦を破砕して活用した「シャモット」で舗装する。広場は健康遊具やベンチの設置、花壇を整備するほか、実物のレールや車輪をモニュメントとして設置、駅跡地に残るプラットホームを活用した休憩所などを整備する。植栽は、民家沿いを主に常緑樹に、落ち葉の影響が少ない場所は主に落葉樹に、広場などは主に単木を植栽する予定だ。
 今後の主なスケジュールは、16年度に第2期として延長約900b区間(1・18f)の園路、広場、植栽を整備する。事業費は3億4290万円を見込んでいる。17年度は第3期として延長約700b区間(0・6f)の園路、広場、植栽を整備する。事業費は3億0240万円を見込んでいる。
 実施設計はオオバ名古屋支店(名古屋市中区)が担当した。
 同事業は、自然と触れ合いながら、散策やサイクリングなどが楽しめる遊歩道を線路跡地に整備するもの。合わせて災害時における緊急車両の通路や避難路などの機能を付加することで、防災安全性を高めるなど、市民生活の安心・安全の向上と都市環境の改善を推進する。

提供:建通新聞社" target="_blank">