トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(群馬)
2015/07/04

【群馬】渋川総合病院の跡地に専門学校など整備


渋川市は、市立渋川総合病院の跡地利用方針を発表した。同病院は来年3月に閉院することが決まっており、跡地には高崎市の学校法人「群馬パース学園」が運営する専門学校と、市の子育て・高齢者支援施設が整備される。専門学校と子育て支援施設は、2017年4月の開所を予定している。7月中に事業実施計画案が策定されるのを皮切りに、年内に事業協定や使用貸借契約の締結などが行われ、来年度から設備改修に着手する計画だ。
病院は、敷地面積1万7791・35uに立地。1980年築のRC造3階建て・延べ床面積1万686・72uとなっている。1階が5699・51u、2階が2524・30u、3階が2196・00u、PH階が266・91uで、各階に外来治療棟、放射線治療棟、病棟などが入っており、耐震性は有している。
群馬パース学園が運営する専門学校(2年制)は、介護福祉(定員40人)と保育(定員50人)の2学科となる。介護福祉学科は高山村の校舎から移転し、保育学科は新設される計画。2階と3階部分を専門学校に充てる。同校によれば、1学科2クラスの計4クラスを検討しているという。現段階では建物内の壁を壊して教室を配置する案が出ている程度で、今月、市と事業実施計画案を話し合った後に具体的な内容が固まってきそうだ。学校の整備は同校が実施し、改修工事や運営に必要な手続きと費用も負担する。スペースは、市が無償貸与する。
1階部分は市の事業スペースに充て、子育て・高齢者支援施設を配置する。市企画課によると、子どもの遊び場として遊具の設置、絵本が読める場所の確保といった案が出ており、県内の子ども向けスペースなどを参考に施設内容を考えていく。建物の給排水と空調設備の改修も予定されており、費用は1億5000万円程度を見込んでいる。市は、来年度の予算に計上する予定だ。市に関連する事業と給排水、空調設備などの設計は市が直営で行い、工事は入札の可能性が高い。
今月中に市と学校で事業実施計画案を策定し、9月以降に事業実施計画報告が発表される。来年3月の病院閉院後の財産処分などを経て、2017年4月の開校と子育て支援施設の運用開始を目指し、本格的な設備改修が始まる計画。高齢者支援施設の開始日などは、現在検討が進められている。
渋川総合病院は、国立病院機構の西群馬病院と統合して移転するため、市が跡地を利用した事業提案を本年度に入ってから募集していた。