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建設新聞社(長崎)
2015/07/07

【長崎】九州初の炭化施設 DBOで建設・運営

西海市炭化センター 竣工式
電源開発鰍ニ川崎重工業鰍ェ事業を担当


 一般廃棄物などから炭化燃料を製造する九州初の施設『西海市炭化センター』の竣工式が2日に行われた。西海市エネルギー回収推進施設整備・運営事業として、2007年度から西海市が検討に着手。公共が資金を調達し設計・建設・運営を民間に委託する「DBO方式」による事業化を決め、12年8月に総合評価一般競争入札で電源開発梶E川崎重工業鰍iVが落札、事業を進めてきた。
 同施設は、既存の西彼、西海の両クリーンセンターの耐用年数が近づいているほか、維持管理面からも非効率な状況を改善するために整備。新施設では、市内の一般廃棄物(燃えるごみ)はもちろん、下水やし尿の汚泥も集約して処理。下水道事業の終末処理・汚泥処理施設としての機能も有する。さらに、処理方式を炭化方式にすることで、ごみから炭化燃料を製造して市内の事業所に供給。最終処分場への処分量も大幅に削減可能だ。
田中市長

 竣工式で田中隆一市長は、同事業を「西海市の最も重要なプロジェクトの一つ」とした上で、「竣工できたことは、地元の皆様のご理解・ご協力、工事に携われた関係者のご努力の賜物」と深く感謝した。そして、同市が県から環境実践モデル都市≠フ指定を受け、環境負荷の低減と環境産業の振興を進めている事に触れ、「この施設の完成は、モデル都市の取り組みに大きく貢献する。先に完成した汚泥再生処理センターと一体となり、循環型社会の形成・低炭素社会の実現を目指し、一層努力したい」を決意を示した。
 また、県の太田彰幸環境部長は、県がゴミのない資源循環型の長崎県『ゴミゼロながさき』≠フ実現に努めていることを説明した上で、「この度完成した施設は、整備済みの汚泥再生処理センターや空缶選別圧縮施設と連携し、これまで以上に廃棄物の有効利用が推進されることになる。事業関係者や西海市民の方々に深く敬意を表します」とする知事の祝辞を代読した。
 一方、西海市議会の佐嘉田敏雄議長は「廃棄物の処理は住民生活の根幹を支える極めて重要な課題。行政・市民・事業者が一体となって西海市の素晴らしい環境を未来の子供たちに残すことは、今を生きるわれわれの責務。本施設の完成はその第一歩」と、事業を高く評価した。
 式典では、地元自治会や施工者らに対する感謝状の贈呈や、関係者によるテープカットに続き、施設の見学会も行われた。
 同施設は、西海市西海町太田和郷4454ノ18の2万1468平方bに整備。RC造一部S造地下1階地上3階建て延べ2623平方bの工場棟と、S造平屋建て112平方の洗車場で構成。間接外熱キルン炭化方式で、処理能力は日量30d(15d/日2炉)。
 川崎重工業が設計施工、鞄建技術コンサルタント長崎営業所が設計施工監理を担当。31億1023万0560円の建設費用で12年11月〜15年6月の工期で整備された。今後、電源開発と川崎重工業で構成する特別目的会社潟Oリーンコール西海が15年間運営を担当する。
テープカットの様子施設を見学する式典参加者










ksrogo