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建設新聞社
2015/07/14

【東北・福島】申請書提出は31日まで/南相馬市小高区復興拠点の基本設計プロポ

 福島県南相馬市は、避難指示解除準備区域となっている小高区の市街地再生に向けた復興拠点施設の整備を計画し、基本設計者を選定するため公募型プロポーザルの手続きを開始した。
 参加資格は、単体または2社構成のJVで、すべての参加者が南相馬市入札参加資格者名簿の「測量・コンサルタント業務」に登録されていること。さらに、単体企業およびJV代表者は、同種業務として2005年度以降に2階建て、延べ3000平方b以上の複数機能(物販飲食等商業機能、子育て教育機能等)を備えた公共施設建築物等における基本設計または実施設計の実績を有することなど。
 参加申請書等は今月31日17時まで持参または郵送、技術提案書等は8月18日17時まで持参のみ受け付ける。提出先は同市小高区地域振興課振興係(小高区役所1階)。なおJVで参加する場合は、事前に共同企業体申請書を総務部財政課管財契約係へ提出すること。
 委託候補者は、8月中に非公開で実施するプレゼンテーションおよびヒアリングで選定する。候補者とは上限額を4252万円とする契約を締結する。
 提案テーマは▽旧代の小高地域の歴史風土や景観、まちなみを考慮した建築デザイン▽各機能のつながりと配置▽コスト縮減―の3点。
 建設用地は、JR小高駅や小高区役所にほど近い、南相馬市小高区本町1丁目ほか地内の約1万平方b。ここに、RC造一部S造、延べ3200平方b程度を想定した複合施設のほか、駐車場約40台分、駐輪場約60台分等を整備する。
 14年度に作成した基本計画によると、内部には多世代交流サロン、幼児および小学生向け屋内遊び場、入浴施設、生鮮・雑貨などの店舗、カフェ等を設けた内容で、工事費は約22億円と試算している。
 基本設計の納期は12月25日。その後、16年4月から実施設計に着手し8月までに完了させる。建築工事は同年11月ごろに着工し、18年4月のオープンを目指す。
 小高区は、福島第一原子力発電所の事故により、ほとんどの地区が日中のみ出入り可能で居住は許可されない避難指示解除準備区域の指定を受けた。こうした状況の中で市は、解除目標を16年4月に定め、機能停止状態にある区の市街地再整備に取り組んでおり、今回整備する復興拠点は、コミュニティ再生に向けたコア施設として立案したもの。

 提供:建設新聞社