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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/07/23

【山梨】リニア見据え新たな社会資本整備重点計画を

 県は、2016年度から5年間を対象とする第3次県社会資本整備重点計画の概要を県総合計画審議会基盤部会に示した。第3次計画では、27年のリニア中央新幹線開業を見据えた社会資本の構想を示すとともに、20年の東京五輪開催までに整備すべき社会資本の全体像を明らかにする。
 第3次計画は、重点分野として「防災・減災」「活力」「くらし」を掲げ、分野ごとに事業を整理。各課題について耐震化の推進などの重点を定め、計画期間に実施する主な取り組みを整理する。本年11月に計画素案のパブリックコメントを行い、12月に公表する。
 重点計画は、本県の社会資本整備の優先順位の考え方を示すもので、具体的な数値目標を設定し進捗を図る。第2次計画は14年度で終了している。
 一方で、東京五輪の開催やリニア中央新幹線の開業、富士山噴火などの大規模自然災害への備えの重要性、加速する社会資本の老朽化など、本県の社会資本整備をめぐる状況が大きく変化していることを踏まえ、新たな第3次計画を策定する。
 第3次計画の重点目標と主な取り組み(案)は次のとおり。
 【防災・減災】
 ◆洪水災害・土砂災害からの生命・財産の保護=洪水災害対策の推進。山地災害対策の推進。土砂災害対策の推進。避難路整備の推進。除雪体制の強化
 ◆耐震化の推進=下水道施設、住宅、橋梁など
 ◆円滑な避難・救援活動への貢献=緊急輸送道路整備の推進。道路防災危険箇所などの解消。道の駅などへの防災施設整備の推進
 【活力】
 ◆健全で豊かな森林づくの推進=森林整備
 ◆林内路 整備の推進=林道・作業道整備
 ◆効率的な農業経営の推進=基幹農道整備
 ◆リニア開業へ向けた地域づくりの推進=リニア山梨駅(仮称)アクセス圏域の拡大、リニア駅周辺の基盤整備
 ◆市街地のアクセス改善と市街地整備の促進=甲府駅南口駅前広場と平和通りの再整備。良好な市街地環境の創造。都市の骨格となる街路整備
 ◆魅力ある国際観光都市整備の推進=観光周遊ネットワークの形成。道路案内標識のローマ字表記を英語表記へ改善
 ◆交通渋滞の緩和=渋滞箇所解消
 ◆美しい県土づくりの推進=眺望ポイント整備。市町村の景観計画策定の支援。景観に配慮した公共事業の推進。無電柱化の推進
 【くらし】
 ◆安全・安心な交通環境の確保=通学路などの整備
 ◆公共用水域における水環境の保全=生活排水処理施設の計画的な整備
 ◆暮らしやすい環境整備の推進=コンパクトなまちづくりの推進。市町村が行う空き家対策の支援。ユニバーサルデザインに対応した県営住宅の整備