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秋田建設工業新聞社
2015/07/24

【秋田】仙北市/庁舎整備特別委を開催/11月末までに方針決定へ

 仙北市は23日、田沢湖庁舎で第1回庁舎整備特別委員会を開催、市議会議員や市役所関係者が集まり、庁舎整備基本構想について、昨年度の素案段階と今年に入ってからの策定後の違いや、同委の今後の進め方について審議した。市では、合併特例債の利用を検討していることに伴って新市建設計画の変更を行うため、11月末までに方針を固める必要があると説明した。
 はじめにあいさつに立った倉橋典夫副市長は「特別委員には慎重な判断をお願いしたい。合併特例債の期限も迫り、12月定例会前には一定の方向付けができるよう審議してほしい」と述べた。続いて、市が庁舎整備基本構想(素案)と同構想策定後の内容の違いについて説明。大きな違いはないが、2月に行ったアンケート調査の結果を盛り込んだほか、角館総合病院移転新築の事業がずれ込んだことに伴い、1年間先送りされた全体スケジュール、中町庁舎の活用などを挙げた。
 全体スケジュールでは、来年度に周辺環境調査(騒音等)や地質調査・用地測量、基本設計、平成29年度にアスベスト事前調査、土壌汚染調査、角館総合病院解体工事設計、実施設計に着手。30年度に病院解体、建築確認申請等手続きを行い、31年度から32年度で庁舎建設・改修を進め、32年度の外構・付帯施設工事を経て完了する見通しとなっている。なお、田沢湖庁舎の耐震化は31年度、田沢湖・西木庁舎の改修は33年度に実施する見通し。
 また、中町庁舎については、耐震補強が必要で解体を検討してきたが、旧角館プラザ跡地に「食彩・町家館」がオープンし、同庁舎隣接地に北都銀行角館支店が開設されたため、旧店舗と庁舎の施設交換(機能移転)を検討していると説明した。
 議員からは「11月末までに方針を決定しなければならない理由」や「合併特例債を利用する場合の完成期限」などについて質問が挙がった。市では、合併特例債を利用するために「新市建設計画(17〜27年度)」を変更する必要があり、計画変更には議会での議決や県との協議が必要となると答弁。県との協議は3カ月閧ゥかる見込みで、来年度から運用するためには11月末までに方針を固めなければいけないと強調した。また、庁舎については32年度中に完成しなければならないとした。
 特別委の今後の進め方については、「市の整備構想をたたき台として審議するのか」「議会として土台から検討し意見をまとめるのか」などの意見が挙げられ、市民の利便性を考え、市の基本構想も念頭に置きながら審議する方針を固めた。11月末までの方針決定に向けて、10日に1回のペースで委員会を開催することを決め、次回は来月3日に行う予定。
 計画は、現在の分庁舎方式(田沢湖・角館・西木)を解消し、本庁舎方式への一元化を基本とするもの。現角館総合病院の既存管理棟を増改築して本庁舎とし、田沢湖庁舎と西木庁舎は総合支所に位置づける。
 整備は、本庁舎として現角館総合病院管理棟隣接に新増築棟1棟(3,000u)を建設し、既存管理棟(6,390u)と渡り廊下で結ぶツインタワーとするもの。田沢湖庁舎(総合開発センター含む)は耐震補強などを行う。

提供:秋田建設工業新聞社