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建通新聞社(中部)
2015/07/28

【三重】次期計画に向け初会合 三重県建設産業活性化プラン検討会議

 三重県の地域における建設業のあるべき姿を実現するための施策を盛り込む「三重県建設産業活性化プラン」の次期計画を策定するため、県、有識者、建設業界などで構成する「三重県建設産業活性化プラン検討会議」の第1回会議が7月22日、津市内で行われた。会議に出席した10人の委員が現行プラン(2012〜15年度)の成果や抽出すべき課題などについて意見を交換した。建設業界からは三重県建設産業業団体連合会理事で三重県建設業協会副会長の山野稔氏が委員として出席し、建設業界の状況や担い手確保への取り組みなどを説明した。会議では、「雇用対策」「過剰供給構造の改善」など現実的な課題に対しての意見や質疑が出された。今後、それらの意見を県側が整理して9月に骨子案として示し、15年度内に最終案を取りまとめる予定。
 会議では冒頭、委員長に酒井俊典三重大学大学院教授を選出後、事務局側が現行プランの三つのキーワードにおける目標、達成状況、検証、残された課題を説明した。
 「技術力」では、工事成績評定点の平均値について10年度の「81・8点」を15年度に「83点」とする目標を掲げ、14年度に「83・6点」の実績を挙げた。施策のうち、「工事成績評定点」については「技術力向上(CPD取得)に対する取り組み意欲の高い企業の工事成績評定点が高い」ことなどを挙げ、課題として「工事の品質低下が懸念されるため、継続的な技術力の維持・向上の取り組みが必要」とした。「人材の確保・育成」について、成果の検証として、「29歳以下の建設業就業状況が減少している」こと、「『地域人づくり事業』により103人の入職を支援した」ことなどを挙げ、課題として「新規就業者の確保を図る」「若年者に対する技術力の承継」の対策を挙げた。
 「地域貢献」では、地域貢献に取り組む業者との契約率について10年度の「88・4%」を15年度に「95%」とする目標を掲げ、14年度に「97・5%」の実績を挙げた。施策のうち「地域の安全・安心の確保」について、成果の検証として「災害対応空白地の存在」を挙げ、課題として「どの地域でも対応できる取り組み」を挙げた。「地域経済の活性化」の観点から、落札率を上げる対策などを講じたが、「依然全国平均に比べ低い状況」であることなどを成果の検証として挙げた。「企業の存続」の観点では、成果の検証として「登録業者のうち4割強が受注機会がない」状況を取り上げ、「一定規模の優良な企業の存続に向けた新たな取り組みの必要性」を課題とした。
 「経営力」では、売上高経常利益率の平均値(対象・売上高1億円以上の建設企業)について10年度の「マイナス0・18%」を15年度に「0・2%」とする目標を掲げ、13年度に「1・84%」の実績を挙げた。施策のうち「経営基盤の強化」について、00〜14年度で、公共予算が60%減となったが、登録企業数は13%減にとどまり「過剰供給構造が改善されていない」ことや「他分野参入の取り組み事例が少ない」ことなどを挙げ、課題として新たな取り組みの必要性を挙げた。
 主な質疑を見ると、雇用対策面では、「若年入職者が増えない状況」「3年以内の離職率が約50%(製造業は約30%)と高い」状況に対して、「待遇面の改善」「週休2日制に向けた適正な工期設定」「資格取得などのスキルアップの支援策」などの必要性が取り上げられた。
 経営基盤の強化については過剰供給構造に対し、「県として公共事業を増やすことができない現状」を踏まえて、「工事を地域に適正に配分できるような方法」などで対処していることを説明。委員からは「適正な業者数に向かいながらも技術者を減少させない手法として合併の必要性」、「建設市場として県外の事業も視野に入れる考え方」などが挙げられた。そのほか、「女性技術者の登用」、「公共事業も含めた建設業のPRの方法」、「新分野進出の必要性」などが挙げられた。

提供:建通新聞社