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日刊建設タイムズ社
2015/08/20

【千葉】移転も視野に検討を/検討委員会を設置/船橋市立医療センター建替

 市立医療センターの建て替えに向けて検討を進める船橋市は、学識経験者や医療関係者等を交えた新しい市立医療センターの在り方に関する検討委員会(委員長・中山茂樹千葉大学大学院工学研究科教授)を設置し、検討を開始した。昨年度実施した基礎調査の結果を踏まえて、担うべき役割や診療機能・規模、建設場所等について検討する。このうち建設場所については、昨年度の基礎調査で現在地で建て替えるのは難しいとされたことから、移転も視野に検討を進める。
  同医療センター(金杉1−21−1)は、1983年の開院から30年以上が経過し、老朽・狭あい化が問題になっている。このため市は昨年度、建て替え検討のための基礎調査を病院システム(東京都豊島区目白2−16−19)へ委託し、医療を取り巻く環境や医療圏・診療圏の医療需給状況、病院の現状及び課題等について整理した。
  この調査結果をもとに医療センターの今後の在り方を検討するため、新しい市立医療センターの在り方に関する検討委員会を今年6月に設置した。当面は担うべき機能を中心に議論しながら、本年度内に予定されている県保健医療計画の一部改定に合わせて必要病床数を先行して検討する。
  現在の医療センターは市街化調整区域内(告示により敷地内建ぺい率60%、容積率200%)にあり、隣接する立体駐車場を除いた敷地面積は2万1636・29u、施設規模は建築面積1万155・77u、延べ床面積3万5789・73u。また、病床数は449床。
  主な建物は、A館(94年2月竣工)SRC造地下1階地上8階建て、延べ1万2908・26u。B館(83年10月竣工)RC造地上6階建て、延べ1万2259・18u。C館(91年6月竣工)RC造地上2階建て、延べ1385・25u。C館増築(01年8月竣工)RC造地上5階建て、延べ2345・97u。D館(95年10月竣工)RC造地上3階建て、延べ1050・99u。E館(08年12月竣工)RC造地下1階地上5階建て、延べ5541・16u。
  すべて新耐震基準の建物で耐震性に問題はないものの、各種配管や分電盤等の末端設備が未改修で、老朽化が進んでいる。また、増築を繰り返しているため手術部門、放射線部門、検査部門、管理部門などが各棟に分散配置されているほか、建物をつなぐ動線部分に面積を多く取られ、その分、病棟・外来・診療部門が狭あい化している。
  昨年度の基礎調査では、現状の建物を良好な状態で維持するためには、今後20年間で60億〜80億円程度の修繕・保全コストが必要になるとしている。ただし、これは建物・設備等の制約を考慮しない場合のもので、実際には手術部門・救命救急部門・外来部門など応急処置程度の改修しか行えない場所もあるため、患者への著しいサービス低下を招く恐れが高いとしている。
  また、現在地での建て替えに関しては、現在と同規模の建物(建築面積約1万2000u、延べ約3万6000u)を想定して現病院敷地で建て替える案、隣接する立体駐車場敷地も含めて建て替える案の2案を検討。いずれも工期としては約7年、概算工事費は現病院敷地内が約178億円、立体駐車場敷地を含めた場合を約183億円とした。
  メリットとして既存のC館及びE館が利用でき、近くにあるリハビリテーション病院や看護学校との連携を取りやすい点などを挙げる一方で、工事期間が7年にも及び患者への影響が大きい、約7年を費やしても建物の制約が残る、放射線部門は分散配置のままとなる、新築工事以上の工事費が必要になるなどデメリットの方が大きく現実的ではないとし、今後は新たな敷地への移転も視野に検討する必要があるとしている。
  このほか昨年度の基礎調査では、建て替えを検討するにあたって周辺の医療機関との連携や役割分担を考慮するとともに、急性期病院としての将来機能や患者増への対応も含めた規模(増床計画)の見直し、高齢者患者への急性期医療や施設面での対応、在宅医療患者に対する後方支援機能の整備、医業収益の面での室料差額病床数の増加などを課題に挙げている。k_times_comをフォローしましょう
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