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建通新聞社
2015/08/24

【大阪】堺市 南海高野線連立構造形式方向性出るか

堺市建設局は、南海高野線連続立体交差事業で、2015年度内にも構造形式の方向性をまとめる考え。鉄道構造物に対する検討を南海電気鉄道に委託して進めており、14年度に実施した府道大堀堺線との交差部付近の上町断層帯(北測線)に関する地質調査結果と、8月17日に入札しダイヤコンサルタント(吹田市)が落札した堺東駅南側付近の上町断層帯(南測線)の地質調査結果を踏まえ、最終的に有識者による検討委員会(第3回会合)を経て構造形式の方向性を決める。
 事業は、浅香山駅〜堺東駅付近の約3`区間を対象に立体交差化する計画。09年度に着工準備採択を取得している。区間内には、開かずの踏切(ピーク1時間当たりの遮断時間が40分以上)2カ所、ボトルネック踏切(ピーク1時間当たりの遮断時間が40分以上の踏切または踏切交通遮断量が1日当たり5万台時以上)1カ所など全部で10カ所の踏切がある。連続立体交差化される駅は浅香山駅と堺東駅。
 検討委員会はことし1月に発足、ラーメン高架橋形式による連続立体交差化に向けた課題を検討している。第3回会合は15年度内に開く予定。
 接続方式と径間数は、3径間張り出し式がベース。府道堺大和高田線の現跨線橋箇所も、高架橋での交差を想定する。
 同事業のコンサル業務では、12〜13年度に基本計画比較検討業務を阪急設計コンサルタント(大阪市北区)に委託、その中で支持地盤の調査を実施。支持力や地盤についてのデータがそろい、14〜15年度は断層構造や断層の変位予測などを進めている。
 第3回会合を経て構造形式の方向性が決まると、16年度以降に関連事業検討や、環境アセスメントに準じた手続き、都市計画決定手続き、設計などが始まる見通し。概算事業費は高架・ラーメン構造の場合で約500億円を見込む。

提供:建通新聞社